#4 sideS ページ4
何が起こったのか、私にはさっぱりだった。
ナルトをカカシ先生が庇ったかと思ったら謎の女の人が印を結ぶ。それは見たことのない印で。
万が一でも何かあってもタズナさんを守れるように前に出ると、元気を無くし垂れ下がった犬の尻尾が女の人の背中に見えた気がした。
それに目をこすっていると、大きな水柱が立ち波が襲いかかってくる。流されるっ!とタズナさんを掴み、踏ん張ろうとした時、女性にしては低めのアルトが聞こえた。
「火遁 劫火焦土の術」
水に火をぶつけても消されるだけ…!と考えたのはその一瞬だけ。目の前が白く霞み、女の人のしていることを理解し鳥肌が立つ。
「……すごい」
感心して少し気を抜いていたら、女の人が後ろを振り向いて話しかけてきた。
「聞いて、カカシがコピーしようとしてる術に私の火遁は相殺し切れない。だから、タズナさんから離れちゃダメだよ」
小さく微笑んだ女の人は、迫り来る波の勢いをありったけの火遁をぶつけ、勢いを殺す。そのおかげであまり流されず濡れず踏ん張ることが出来た。
「大丈夫だった?」
ずぶ濡れで肩で息をしながらも、こちらに注意を向けられる女の人を見つめる。
チャクラだってもう少なくて、疲れて倒れてもおかしくないのに、何でこの人はこんなにも綺麗に笑えるんだろうか。
一体あの人は何者なんだろう。
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作者名:蒼那 | 作成日時:2017年9月6日 22時