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44. ページ45






お昼休みが終わり、お爺ちゃん先生の授業が睡眠BGMに聞こえ始めた頃。
くぁ、と欠伸を噛み殺すものの眠気を耐えるのはとても難しくて。


ーー俺はいつでもお前の味方だからな



お昼休み、そう言った若松を思い出す。
若松が真剣そうな顔つきに変わって少ししたとき、「青峰と付き合ったんだろ?」と。その言葉に驚きつつ「何でもお見通しだね」と返せば、先ほどの言葉が若松の口から出ていて。

どうやら若松は青峰と付き合った私に、いつでも相談しろよ、と言いたかったらしく。
お前はいい女だからな、と付け足した。
若松からそんなことを言われるのは初めてで、少しくすぐったかった。


若松も女の子を褒めるなんて出来るんだ、なんて思いながら、私は先生の声をBGMに机に顔を伏せたのだった。






ーーーーーーーーーー


ーーーーーーー



ーーーー






【若松side】




ーー少し離れた先のAに視線をやれば、教科書を盾にして眠っている姿が見えた。







「お前の味方だからな」



と、告げた俺は、あまりにも軟弱なヤローだ。
話って何?と顔を覗いてきたAに、ドキリとした。
好きだと言おうと思っていた、‥ーー今この瞬間までは。


しかし、告げてどうする。
Aのことだからきっと気まずさを感じてしまうかもしれない。そうすれば、また何かあったときに話聞いてくれる奴がいなくなるかもしれない、と。

‥いや、言い訳だ。
失いたくないと思った、この横顔を、綺麗に笑うそいつの顔を、青峰より近くでなんて思わない。ただ出来る限り近くで見ていたいと思った。


夏が終われば俺たちは完全に自由登校になり、会わなくなる。卒業した後、会うかどうかも分からない。ーーそれなら。

あいつの相談相手でいいから、関係が崩れる可能性があるなら、俺のこの気持ちは閉まっちまおう。


‥ーーそう決めた瞬間、気持ちが軽くなった。




なぜかスッキリした気持ちになったのだ。


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hamo(プロフ) - 佐藤さん» 完結おめでとうございます!青峰くんはもちろん、若松くんとの距離感がすごく好きでした。次の作品も楽しみです…!素敵な作品をありがとうございました! (7月24日 17時) (レス) @page50 id: c94f084532 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤(プロフ) - hamoさん» こちらこそありがとうございます! ここで完結ですが、またhamo様と出会えることを楽しみにしてます。またご友人様と覗きにきて頂ければと思います◎ (7月24日 14時) (レス) id: 59147bef43 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤(プロフ) - えのさん» コメント、頂けて本当に励みになりました。ありがとうございました◎ (7月24日 14時) (レス) @page50 id: 59147bef43 (このIDを非表示/違反報告)
hamo(プロフ) - 佐藤さん» うれしい返信をありがとうございます!新しく更新されたお話もめちゃくちゃよかったです…!お伝えしたい気持ちがたくさんあるのですが文字数が足りず泣 これからも追わせていただきます! (7月22日 23時) (レス) @page39 id: c94f084532 (このIDを非表示/違反報告)
えの(プロフ) - コメ返有難うございます!返信頂けると思わず、壁打ちのような感想を送ってしまいましたが、大丈夫でしたか? また興奮冷めやらずコメントしてしまうかもしれないので、ご迷惑でしたら弁えます;今日更新分も文字数が足りないほど最高でした!! (7月22日 23時) (レス) id: d13c000863 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:佐藤 | 作成日時:2023年7月7日 22時

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