【黒バス】マーメイド【青峰大輝】

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【青峰side】




「2年生の青峰くんじゃん、どうしたの〜？」



若松の教室の前で、何をどう話せばいいか悩んでいれば。
その教室から出てきた女に声かけられたので「若松いるか」と聞くと、呼びにいってくれた。

ーー何で女というものは声が高くなるのか。分かりやすくて嫌ンなるぜ。アイツ、Aは俺だろうと変わらない声で接してくる。‥そういう所が俺の好奇心を擽るのか。



「お前こんなとこで何してんだよ」



教室から出てきた若松は、珍獣にでも出会したような顔で見てきた。ーー「もしかして、」と。



「お前まで噂を聞きつけてやってきたか？」


「間違ってねーけど違う」


「どういうことだよ」


「俺ァその噂知らねェし」
「じゃあ」


「何の噂か聞きにきた」




知ってんだろ、と言うと。一つため息をついて「兎に角お前は先輩への口の利き方を覚えろ」と怒り始めた。



ーーそして。一通りその噂とやらの話を若松から聞いたのだが




(超が付くほど不快じゃねェか)




あの時、アイツがあんな顔をしたのもこのせいだって言うのか。若松は「つか後輩まで広がってんのかよ」と頭を掻いた。




「お前はいつも通り接してやってくれ」




その若松の顔は、まるで。














ーーまるで、愛しいモンを思うような。そんな顔をしていた。

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