163 戻ってきた過去 ページ19
あれから、何時間が経ったんだろう。
私の体は……少しずつ、透け始めた。
貴「……過去に……戻るのか……」
最後のひとつぶとなるだろう涙は、頬をつたい…地面をしめらせる。
パァァァっ……と激しい光とともに、私の意識はまた沈んでいった。
＊
ス「…………ぃ、おい……
おい！！A！！！」
耳に響く声。
至近距離で聞こえた大声は、私の耳をヒリヒリとさせた。
貴「……いって……
あ……スクアーロ……
ただいま…」
スクアーロにきゅっ……と抱きついた。
急なことに焦り、スクアーロはわたわたと動き始める。
ス「お、おい！どーした！」
すると、なにかに気づいたように……体の動きをとめて、私の顔を見た。
ス「……泣いてんのか」
義手じゃない方の手で、尽きたはずの涙をぬぐった。
貴「……泣いてない。」
ふ……と笑い、疲れていたのか……
私は、倒れた。
＊
過去へ帰ってきてから2週間ほど経ったある日。
あの日以来２、３日眠っていたが目を覚ました私はボンゴレの本部へともどり、9代目と一緒にまた暮らしていた。
貴「……あ、そーいえば
もう少しで、ツナの継承式……だったよね？」
9代目に紅茶を垂らしながら聞いた。
ニコッと優しそうな笑みを浮かべ、静かに頷く。
九「……そうだね。
私たちもそろそろ、日本へ向かわないとねぇ……」
Aの入れた紅茶を口にふくみ、外に目をやる。
もう少しで、暖かな季節がやってくる。
開いた窓から微かな風が部屋に入る。
その風は春を告げていた。
163.5 幕を閉じた未来…はじまる復讐→←162 最愛のひと
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咲夜 - う〜ん続きが凄く気になるけど........まじかぁ (2017年9月17日 18時) (
レス) id: c457f737d3 (このIDを非表示/違反報告)
碧みんく(プロフ) - ましゅさん» ありがとうございます！頑張って更新しますね！！ (2016年5月11日 22時) (レス) id: cc06472bc1 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅ - 面白いと思います、話しの続きが気になります〜 (2016年5月11日 7時) (レス) id: 204a014ce3 (このIDを非表示/違反報告)
碧みんく(プロフ) - 氷翠さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけると嬉しいですっ！！ 更新遅くてごめんなさい！頑張ります！ (2016年4月19日 20時) (レス) id: 3ca1ccb6f6 (このIDを非表示/違反報告)
氷翠 - 読ませてもらいました！私が今までに読んだリボーンの夢小説の中で一番面白いと思いました。また、ジョットが大好きな私にはとても美味しい内容でした。更新頑張ってください！ (2016年4月19日 19時) (携帯から) (レス) id: d6edb917fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：碧みんく | 作成日時：2016年1月16日 19時
