逆襲8 さつきのおかげで ページ9
「それにしてもA…、ちょっと会わない間にまた綺麗になったんじゃない!?」
突然言われたことに思わずマヌケな声が出てしまった。
「春休みに一度会ったけど、そのときよりもまた一段と綺麗になったと思うな〜
世に言う大人の色気ってやつじゃない!?」
私は驚きながらも苦笑いをする。
「本当?私が変われたの、さつきのおかげだもん」
「私は何もしてないよ!Aが頑張ったからじゃん!」
さつきはそう言うけど、もしあのときさつきの助けがなかったら今の私は存在してない。
小学校卒業を機に、昔の自分を捨て去ると決意して…
でも私にはダイエットの知識なんてこれっぽっちもなかったから、さつきと図書館に行って本を読みあさったな。
学校でいじめられたときや、ダイエットでくじけそうだったとき、さつきはいつも私を励ましてくれた。
さつきには感謝してもしきれない。
「それでね…私が言えることじゃないんだけど、キセキのみんなと同じ大学だから、その…
また何かされたらどうしようって思って…」
心配そうな顔で言うさつきに、私は首を横に振る。
「心配ないわ。私が誰かなんてわからないだろうし、あいつらのことだから12年前のことなんか忘れてるでしょ。
それに、私もう決めたのよ。
……仕返しするって。」
弱い奴のことをいちいち覚えてないあいつらが、私を覚えてるなんてあり得ない。
私の正体を知ったら、あいつらどんな顔するんだろう。想像しただけで笑いが込み上げてくる。
「そう…。でも、無理はしないでね。もし何かされたら私に相談して。私はAの味方だからね?」
「さつき…ありがとう。」
本当、さつきは優しいなぁ。
あいつらと小学校以来の付き合いとは思えない。
もっとさつきとおしゃべりを楽しみたいところだが、あと10分で3限が始まる。
私たちは席を立って、7号館の入口に向かった。
「今日はありがとう。また今度ご飯でも行こう!」
私の言葉に、さつきは笑顔で「うん!」と言った。
「もちろん!LINEちょうだい!」
お互い暇があれば連絡しようということになり、私たちは7号館の前で分かれた。
これから3限。若干眠気感じるけど、まぁいいか。
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チャングム(プロフ) - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます。そして大変失礼致しました。先程確認したところ、確かに蹴嫌いとなっていましたので直ちに訂正致します。 (2018年11月6日 0時) (レス) id: 116cb13da5 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 42話に誤字がありました。「蹴嫌い」ではなく、「毛嫌い」です。 (2018年11月5日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
チャングム(プロフ) - カノンさん» そうだったんですね。ご迷惑をおかけしてしまいすみません。そうしたら、今のを削除して再度投稿し直すという形でもよろしいでしょうか。 (2018年6月3日 19時) (レス) id: 116cb13da5 (このIDを非表示/違反報告)
カノン(プロフ) - チャングムさん» 2の方に教えていただいたパスワードを入力しても見れませんでした。どうしたら、良いですか?教えて下さい。あ (2018年6月3日 12時) (レス) id: 15108fa6c0 (このIDを非表示/違反報告)
チャングム(プロフ) - カノンさん» パスワードはchangumです! (2018年5月5日 15時) (レス) id: 116cb13da5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:チャングム | 作成日時:2017年5月31日 21時