『元』 地味女の逆襲

逆襲2 ページ4

どうやらパートナーを紹介するゲームらしい。
２人１組でペアを作れって言われたけど…

和くんは大我とペア組んじゃったし、周りに知ってる子がほとんどいない。
どうしよう……

私が困ってたときだった。







「ねぇねぇ、そこの女の子！俺とペア組まないッスか？」






声の主は黄瀬涼太だった。


え？私？と言うように自分の顔を指差すと、彼は笑顔で「そうッス」と言う。

ペアの相手が見つからないのでは断る理由もないため、私は「うん」と言って黄瀬とペアを組んだ。








「名前なんていうんスか？」

「私は水原A。モデルの黄瀬涼太くんよね？」

「やっぱ俺のこと知らない子いないッスね〜」








鼻高々とした表情で笑う黄瀬に苛立ちを覚えた。

人気モデルなのは素直にすごいと思うけど、
ときどき垣間見えるモテすぎて困ってるオーラがとてつもなく癪に触る。

「とにかく始めよう」とそっけなく言い、ペアワークに取り掛かった。









「いやぁ〜先生も思い切ったッスね〜
自己紹介って個人でやるものかと思ってたけど今回はパートナー紹介形式なんスね〜」

「学生同士の距離を縮めるためじゃない？ただ自己紹介するだけじゃ、授業中に学生と一言も話さないまま終わるなんてこともあるから」








ああうるさい…話しかけてこないでよ、
今メモ取ってる最中なのに……

適当に答えて私はメモ取りを続ける。









まずは名前と出身地と家族構成…

あとは趣味とか大学生活を通しての目標、将来の夢など書けば十分だろう。


私はメモに情報を整理した。

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