『元』 地味女の逆襲

逆襲24 LINEを交換してから ページ25

おしゃべりがひと段落して、お互い一息つく。

時計を見て思わずびっくり。なんと10時半。
夢中になってて時間が経つのなんて全然感じてなかった。






「おっと、もう10時半ですね。
今日はもう遅いのでこのへんにしましょう。

あ、よかったらLINE交換しませんか？」







私は笑顔で「もちろん!」と答え、QRコードを出した。

画面にテツヤくんのアイコンが表示され、すぐさま友だち登録する。






「わざわざ来てくれてありがとうね。久しぶりに話せて楽しかったよ!」

私がお礼を言うと、テツヤくんは微笑みながら「いえいえ、こちらこそ」と言う。


「近々みんなでご飯でも行きましょう。
それと……

ダンスも頑張ってくださいね。」








え？ 私テツヤくんに言ったっけ？

ダンスやってること。


私が目を丸くすると、テツヤくんはクスッと笑ってこう言った。







「実は、去年の発表会桃井さんとこっそり見に行ったんです。

桃井さんも言ってましたよ。踊ってるときのAさんは普段とはまた違う輝きがあるって。」








よかった。

私を見てくれる人はちゃんといるんだね。









「もちろん! 絶対みんなでご飯行こう! 今日はありがとうね! じゃあおやすみ!」

「今年の発表会も見に行きますね。じゃあおやすみなさい。」









挨拶をして、テツヤくんは帰り、私は家に戻った。









これからゴールデンウィーク。

今年は7連休だから大学の勉強に響かないといいなぁ。

逆襲25 魔のブラックフライデー→←逆襲23 もう決めたことだから

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す