『元』 地味女の逆襲

逆襲23 もう決めたことだから ページ24

「え⁉ 夕方の空き教室に1人連れてかれて、しかもあのときのメンバーが勢ぞろいって…冗談ですよね⁉⁉」







つい最近の出来事を話したところ、テツヤくんは驚きで固まっている。

無理もない。かつてのいじめっ子が今じゃ私を美人女子大生とちやほやしてるんだから。







「あいつら本当に私のことわからなかったわよ。絶対12年前のことなんて忘れてる。」

「それで…Aさんはどうしたいですか？」








どうしたいって…

決まってるじゃない








「仕返しするわ。どうやるかはまだ決めてないけど、青峰や黄瀬や紫原はクラスメートだから真っ先にやるつもり。」


私がそう言うと、テツヤくんは「そうですか…」と言って少し悲しげな顔をする。







悪いけど、もう決めたの。
あいつらに痛い目見せないと気がすまない。





でも次の瞬間、テツヤくんはどこか決意したような瞳でこう言った。








「なるほど…桃井さん同様、僕も君が傷ついたこと、つらい思いをしたことを誰よりも知っています。Aさんが仕返ししたいと言うのも無理はありません。

でも…絶対に無理はしないでください。僕だって、Aさんの味方ですから。」







涙が出そうになった。




私の話を聞いてくれる人はさつきやお父さんお母さんしかいなくて。

テツヤくんと仲良くなったのは中学に上がってからだけど、私を気にかけてくれてるのが痛いほど伝わってきた。







「ありがとう。テツヤくんのそういう優しいところ全然変わんない。」

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