『元』 地味女の逆襲

逆襲20 彼の瞳は野生 ページ21

「あ…青峰くん……」


威圧感たっぷりのハスキーな声、色黒で筋肉質な身体。

一番口が悪く、一番暴力的だった人。
そう、青峰大輝だ。


「へぇ……やっぱ黄瀬が言ってた通りのいい女だぜ…近くで見るとなおさらな…
あぁ？Aさんよ」


そう言って、ヅカヅカと近づいてくる。

刹那……



「⁉⁉」



その大きくごつごつした手で、私の髪をいじり出した。
だが、不思議なことに、前とは違いなぜか手つきは優しい。


「や…やめて……っ⁉」

「…あ？…ああ…お前言ってたもんな…俺達が嫌いって。どういう意味だ。」

「そのままの意味よ。だから離れて。」



私がそう言い放つと、眉を寄せて顔をしかめる。

そして次の瞬間、ニヤリと笑ってとんでもないことを言い出した。



「お前みたいな女、マジで初めてだぜ…気に入った

ーーーーぜってぇ俺の女にしてやるよ…」



は……⁉⁉

突然のことで思考が完全停止する。

茫然とする私をよそに、青峰は「じゃあな」と手を振りながら3号館を出ていった。

ちょっと待ってよ……なんで私があんたの女なんかにならなきゃいけないの…⁉

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