philosophical girl【アンナチュラル】

philosophical 42 ページ44

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神「それで昨日…

河口さんと、この紙袋を持ってきたんです。
皆さんに感謝を込めて、と」


ミ「っ、」



並べられた紙袋の中に、一際目立つものがあった。

真っ白で、小さめのそれ。



夕「手紙…」



夕子がそれを取り出す。



矢 "皆さんがお休みの間に 火傷が完治し、
解剖件数3500件を達成しました。


UDIで過ごした日々は、私にとって一生の宝物です。沢山、ステキな経験をさせていただきました。



ミコトさんの正義感や、夕子さんの明るさ、
久部くんの真面目なところ、神倉さんの見守り、
坂本さんの剽軽さ、系さんの分かりにくい優しさ。


そんな個性豊かな皆さんなら、
きっとどんな不自然死も究明できると思います。



私は、もう1度アメリカで頑張ります。

UDIメンバーから学んだことを忘れずに、ずっと。


次に会うのは、UDI再就職の時かもしれません。

その時は、温かく迎え入れて下さいね。



それでは、3ヶ月間お世話になりました。

本当に、ありがとうございました。



大切な皆さんへ

矢向寺 A"



手紙と共に入っていたのは、

いつの間に撮ったのか、5人がグラスを持ちながら談笑している写真だった。



神「それから…これを預かりました」



神倉は、ミコトに白い封筒を渡す。

開けると、3枚の付箋が出て来た。



矢“お2人の喧嘩も私にとっては大切な思い出です。

喧嘩も良いですが、きちんと仲直りして下さいよ。”



中堂さん 正正正Ｔ
三澄さん 正正
引き分け Ｔ



系「バカが…」


ミ「Aちゃん…、」



夕「最初から最後までずーっとっ、謎の女…」


六「でも…、Aさんらしいです」


神「彼女は きっと帰ってきます。糀谷由梨子として」


坂「そしたら、僕は彼女の臨床検査技師ですね！」


系「あいつには臨床検査技師なんて必要ない」



坂本に言い放った中堂は、
大量の紙袋を覗き込みだした。


そんな彼を真似るように、4人も土産を吟味する。



だが。


何かが足りない。そう感じた。



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