イブラブ！！ (ページ11)

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「やって、もう一ヶ月やろ？そろそろ兄貴も心配してるで？」

「心配させといたらええねん」

俺の気持ちわかったらええねん。

そう呟いて新はホッペをぷうっと膨らます。

「はぁ、そんなんしても可愛ない。そんなんして可愛いって言ってくれるんは、恋人くらいやで」

そろそろあきらめ？と持っていたスマホをソファに投げた。

「‥洸も‥洸は付き合ってる時、言ってくれへんかった。」

ますますホッペを膨らます新を世の女性たちがみたら悲鳴をあげて写真を撮り、インスタにアップするやろう。
やけど、俺は写真を撮らへん。やってもうわざとやってわかってるから。計算高い新には、もう振り回されへんからな。

「‥そうやったっけ？」

「なぁ、洸、今でも俺の事好きちゃうん？」

ソファの上に転がっている俺のスマホをきちんとテーブルにおいて、甘えた声を出しながら、俺の横に座って腰元に抱きつく。

ほら、変なとこ冷静なんは本性じゃないとこ。

「‥もう、好きちゃうよ。俺より兄貴選んだん新やん」

今の新は誰にでもいいから、甘やかされたいだけ。それだけ。わかってる。

「それに俺、好きになりそうな子おるし」

ええっ！！っと思わず飛び退いた新は、予想外の俺の言葉に口をあけて時を止めている。

「‥プッ」

思わず吹き出した俺に

「何がおもろかってん？」

とつられて新がにやけた。

「さっきの顔、今まで見た中で1番可愛かったわ」

ほんのちょっとだけ、愛おしく思えて頭をグシャグシャ撫でてやった。

「わかったら、はよ兄貴のとこ帰り。じゃないと、俺、新がおっても、ここに好きな子連れ込むで。」

「‥今の洸、めっちゃかっこいい」

目をハートにさせて呟いた新に、気づかないふりして、早よ寝ぇやおやすみって、いつもと同じ言葉を吐いた。