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瀬見side
ｶﾞﾗｶﾞﾗ
部室のドアを開ける。
何人かが既に着替え始めていた。
さっきの会話聞かれてないといいけど…
｢こんちわー
Aは更衣室で着替えさせてるんで、｣
｢おー瀬見、ありがとう｣
主将がそう答える。
ちらっと3年生の方に耳を澄ますと、Aが可愛いとか、知ってる選手だとか話をしている。もちろんその、スタイルがいいとかでかいとかも言ってるわけで。
こんな年頃の男がゴロゴロいる空間で着替えさせるなんて
絶対できねえだろ。
Aが一緒に着替えるなんて言ったときは、心底焦ったけど
危機感のないやつだから、俺が隣にいてやらないと。
数分すると、
『英太くーん！着替えた！』
部室の外からそんな声がした。
｢おー、体育館行くか。｣
まだ部活が始まる時間には少し早いけど、部室に入れて3年に囲まれるのも嫌だなと思い、体育館に向かった。
体育館では、もう若利がウォームアップしていた。
若利はいわゆる意識高い系とかいうやつで、毎日部活が始まる前からウォームアップをするし、ドリンクも自分の分だけ先に作る。
それが若利にとってのルーティンで、こいつの強さに繋がっているし、誰も何も言わないんだけど。
『あ、若利くんー！』
Aが若利の傍に駆け寄る。
｢ああ、A。今日からよろしくな。｣
若利は、Aといるときはすごく表情が豊かになる。
豊かというかなんというか、柔らかくなる。
愛おしそうな目を向けるから、きっと好きなんだと思う。本人は自覚はなさそうだけど…
｢A！若利に迷惑かけないの、ほらこっち戻っておいで｣
俺はおいで、と手招きをする。
若利が｢？迷惑じゃないが｣と言っているけど、
『はーい！』
そう言って戻ってくるAが可愛くて、ついやってしまう。
｢あれー？セミセミは随分Aちゃんの飼い主面してるんだね？｣
げ、後ろから天童の声がした。
Aが俺のジャージの裾をギュッと掴む。
ああ、天童だけがちょっと怖いって昼休み怯えてたっけ。
天童よりも若利の方が身長は高いけど、怖いのはちょっと分かる。
怖がってるから向こういけって言うか？いや、さすがにそれは失礼か。なんて考えていると
｢おい天童、Aが怖がっているだろう｣
一部始終を見ていた若利が声を上げた。
そのなんとも言えない威圧感に天童も引き下がる。
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ピンス(プロフ) - 面白いです！続き楽しみにしてます！！ (3月26日 9時) (
レス) @page21 id: a7fb103bed (このIDを非表示/違反報告)
ふみ - わぁ〜！！超イイ話です👍 高評価とコメントさせていただきま〜す (3月11日 23時) (レス) id: 567d5d614d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みあ | 作成日時：2024年2月22日 0時
