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2 転校生、財閥令嬢につき注意 ページ5

暫く仕事をしていると時間になった。
めんどくさいので先生の話を聞き流していると…
「今日は転校生が来ます」
という声が聞こえた。
ふっ!知ってるぜー!

…と、そんな私の阿呆な考えを知らずに先生は続ける、
「今、転校生の方な教室の外で待っていますよ」
教室がざわめく。
「静かにして下さい。
それでは、姫河さん、入ってきてください。」

「はぁ〜い♡」

?!
おのれ、ぶりっ子か?!

吐き気のするような甘ったるい声で姫河と呼ばれた女の子がはいってくる。

「私のぉ、名前ぇわぁ♡姫河愛菜ちゃんって言うのぉ♡」

え、すげぇ小文字どうやって出してんのそれ。
ちょっとやってみよう。
「わぁたぁしぃはぁ、ひぃいぃめぇかぁわぁよぉ」
ムズいな。
てか言った瞬間に10人くらい吹き出してたし、そんなに下手だったか?!

姫河ちゃんめっちゃ睨んでくるし、おー怖。

「…せんせぇ、私の席はぁ?」

「…ぁ、ぁあ、あそこです。」
私の隣の席を指さす。

せんせぇ固まっちゃってるのマジ草。

「姫河さん、よろしくね!」
満面の笑みで私が告げる。

「近寄んじゃねぇよカスが」ボソ

「ぇ」
「お前みたいなゴミが話しかけるな、お前なんて私の家の傘下に着いているポートマフィアで潰せるんだぞ」ボソッ

え。ポトマが傘下なの?ポトマの傘下ではなく?

「ポトマって姫河財閥の傘下じゃなくね?
ホワッツ?」
つい呟いてしまった。

森さん嘘ついた?
え、怖いんだが姫河さんに謝っとく?
「あ、あんたなんでそんなこと知ってんのよ💦」ボソ

「森さんに嘘つかれた。最悪や」

「も、森さんって首領じゃないの?!なんで財閥の名前も知ってるの?!」

あ、やっべぇ。学校ではなるべく元ポートマフィアで現探偵社だって言うなって言われてた。
「冗談だよ〜姫河さんの苗字から適当に言ってみただけ、財閥とか全くか変わりないからちょっと口にすると面白くてさ」

う、嘘が厳しい…
さすがにバレるよね…。姫河さんもジト目で見てきてる。
こういう時太宰さんとか乱歩さんならどうやって切り抜けるんだろう?いや、あの二人なら言い訳が必要になるような状況なんてそもそも作らないはずだ。
気まずいから次の時間は腹痛ってことにしてサボろ…

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作者名:衣茶 | 作成日時:2021年12月31日 13時

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