【歌い手】あほの坂田の妹は踊り手です3【うらたぬき】【あほの坂田】

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Aside









動画をさんざん漁って、目が痛くなってきたのでケータイをしまって外を見る









夕焼けがとても綺麗で、何だか泣きたくなってきた。綺麗なものを見たあとって、自分の悩みとかどうでも良く思えてくる









病室のドアがガラッと音を立てて開く。他の患者さんの面会人かな？と思ったら、その人は私のベットまで真っ直ぐに歩いてきた









貴「…………」









身長は私より低いくらいで、黒縁のメガネをかけているちょっと茶髪っぽい頭の男の人









じっと、その男の人の目を見つめる。野生動物じゃないけど、目を逸らしたらダメな気がした←









う「…………目、覚めたんだ」









静かに、なにかを探るように言葉を紡いでいく







貴「…………はい」









う「俺のこと、覚えてないでしょ……。まぁ、別にそこは重要じゃないんだけどね。……お前が考えてる最悪な想定、当ててあげるよ」









前もって、言葉を用意してたみたいにスラスラと言う









う「坂田………坂田悠に捨てられるかもしれないって不安なんだろ？」









男の人の目は冷たいわけじゃないけど、鋭くて、私の心の中を見透かすみたいに言うその言葉に心臓がドクンとなる









貴「………………」









なんで、分かった？









う「お前の考えることくらい、少し考えればすぐに分かる。単純だからな」









ニッと笑って見せた男の人の笑顔はなんだか見ていて凄く腹がたってきた←









初対面(？)で名前も言わずに人を単細胞みたいな呼び方して、めっちゃ失礼じゃね？









う「………最悪の想定は、お前が素直になってれば来ないって断言してやる。もしもあいつの事騙すようなことしてたら そう なるかもな。なんかあったら、連絡しろよ」









そう言って、メモの切れ端を机の上にスっと置いて、病室を出ていった









結局、何をしたかったのかよく分からない。メモは……捨てようかどうしようか迷ってスマホケースの中に挟んでおいた









貴「………結局誰だったんだ？」

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