【wrwrd！】２度目の人生を我々と。 (ページ6)

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六戦目ページ6

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「なんやえらい静かやな～」

戦争中だというのにそんな事を微塵も感じさせないくらい静かだ。かといって今、敵に出会ってもめんどくさいだけやから俺からしたらラッキーやけど。

「お、見えてきた見えてきた」

殺風景な景色の中そびえ立つ要塞こそ、我らグルッペンとみんなで築き上げた国、我々国だ。塀は高く、潜入はされにくくセキュリティは万全。非の打ち所のないっちゅーやつやな。

門の前に見慣れた2人が見えた。

「お～い！ゾムゥ～シャオローン！」
「お前うるさっ、そいつ起きるで」
「いや、それがな、こいつたぶん出血多量で意識飛んでるわ、全く起きよらん。はよ治療したらな」
「うわ、ほんまやな。こいつが大先生が撃ったっていう？」

３人で話しながら門をくぐり城内へ入っていく。
まずは医務室行くべきか？グルッペンに報告が先か？

「それにしても大先生やりよったな」
「めずらしくな」
「「「大先生ナイスエイムでーす」」」
「お前ら聞こえとるんじゃあコラァ！」
「ええ！地獄耳！？」

インカムから大先生お怒りの声が。
辺りをキョロキョロして見るが姿は見えない。

「お前ら褒めるならもっと素直に褒めんかい！そんでシッマお前のインカム操作ガバってんぞ、全部丸聞こえや！」
「えっ、うわ、ほんまや！あひゃひゃ！！」
「てことでお前が新しい玩具を持って帰ってきたのは知ってるゾ。早く医務室まで来い」
「みんなで待ってるめう～」

このまま医務室でこいつの治療しながら作戦会議かな、なんて思いながら今度こそインカムの電源を切り、ゾムとシャオロンと大先生の悪口に花を咲かせながら医務室へと向かった。

「ちょ、ゾム勝手にあれこれ触んなよ」
「いや、武器とか持ってたら危ないやん？ちょっとチェックするだけ」

危ないと思ってる2割、何かいい武器持ってたら盗もう八割って感じのゾムが俺の背中で眠る奴のポーチなどを探る。その表情は新しいオモチャを見つけた子どもの様なキラキラした目をしていた。

「え、待ってこれ最新の武器ちゃん」
「ほんまやん、見たことないでこんなん」
「他にも見たことなさそうな武器がいっぱい出てくるねんけど」
「待ってくれ、俺とんでもないもん拾ってもーた？」
「…かもな」

まさかの軍人パターン？？
俺はあんな綺麗な瞳をしているこいつが戦争に参加しているなんて思えなかった。

「ふーん、こいつおもしろそうやな」

ゾムがそう一言だけ言い、嬉しそうに妖しく笑った