理事長の娘は…６

２４５話 ページ9

如月「正直に吐け、ソフィア様は誰と行動している！」







キース「今しがた貴方の連れに攫われてしまいましたが」






中々本当の事を話さないキースに如月は怒りをあらわにする






如月「てめぇ真面目に言ってんのか？今吐けば俺が見つけてやんよ！」






キース「.....」






如月「言え！！」






キース「ソフィア様はヴェスパニア王国から出してませんよ、これは私が独断で判断したもの。他の者達はソフィア様が逃げていると信じていますよ」






如月「んなっ！！」






キース「本来ソフィア様は誰にも知られていないお方。王宮の中でもそのお姿を見るものは少ない。故に下半身が不自由だという事など知らないでしょう」







突然の激白に如月は何も返せなくなる







キース「ヴェスパニア王国では最近妙な物が発見されているのです。それも全てソフィア様宛に。我々はその犯人にソフィア様が日本へ出掛けたと信じ込ませるためにわざとソフィア様が日本で逃げていると話したのです」





如月(まるで優みたいじゃねぇか...妙な物って...)







如月「その妙な物って何だ、手紙か？刃物か？」







キース「それについてはノーコメントです。」






如月「……まてよ...優を連れて行こうとしたのはタダの勘違いなのか..？それとも身代わり相手でも探してたのか...？」







キース「前者でもあり、後者でもありますね」







如月「もし本当に優を攫う気なら俺は本気で国相手にケンカ売るぞ」








キース「それはそれは随分と面白い事を仰るのですね。では我々は帰国の用意が出来次第帰らせていただきます」








如月「...ﾁｯ」








如月は急いで自宅へ戻る




如月「優！！無事か！？」







學峯「つい先程寝たばかりですよ、特に尾行もされていないので安心してください」







如月はスヤスヤと學峯の膝の上で眠る優を見て一安心した






学秀「如月先生、優そっくりな人はどうだったんですか」







如月「日本に来てないみたいだ、それに優を身代わり相手にしようとしてた」






如月は暫く連休であることを良いことに、白虎を優の護衛につけることにした








学秀「如月先生、優の手を診てくれませんか？追手に掴まれた時の力が強かったらしく、ずっと痛がってたので...」







如月はそっと優の腕を、簡単に触診する

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