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センラさんに抱きしめられること約10分。
とくんとくんと一定の速さで聞こえる鼓動と、スースーと聞こえる寝息。
寝ていて力が抜けているからか、乗っかっている腕が少し重たかった。
起こさないように慎重に手を退かして、ベッドから身体を起こす。
窓の奥に見えるグラウンドには、トラックを走る生徒の影が見えた。
冬のこの季節の持久走は、本当に辛い。
『ゆっくり休んでくださいね』
そう寝ている彼に話しかけて、保健室を後にした。
_____
友「ねーぇ、聞いてよ！」
５限目が終わると、すごい勢いで私のもとへと駆けてきたさとちゃん。
キラキラと輝かせた瞳でそう言ってくるもんだから、私も聞く耳をたてた
友「私好きな人できた！」
『え…！誰？？』
友「センラくん！」
ストンっとその言葉が胸に落ちて、唖然としてしまう。
だって、今日の朝までセンラさんの愚痴を言ってたのに
友「あの人ね、優しいんだぁ！カッコいいし優しいし身長高いし、神じゃん！」
『…そ、そっか』
苦笑いでそういうことしかできない。
センラさんの性格は優しいだけじゃないよ、なんて何も知らない私が言えるはずもなく、応援してくれるよね！と言われたことに、頷くしかなかった。
友達に呼ばれて、じゃ、と立ち去るさとちゃんの後ろ姿をボーッとただ見つめる。
ふと、後ろから声が聞こえて振り返ると、わたるがたっていた
う「なぁAちゃん。次の音楽ってどこ？」
『音楽室です、一緒に行きましょっか』
う「ありがと」
さっきの話を聞いていたのか、それとも私が顔に出すぎだからか。
わたるは、ポンッと私の頭の上に手をおいて、大丈夫。と言ってくれた。
うるうると視界が歪んで、涙がぽろぽろと溢れ出す。
優しく包み込んでくれるわたるは、こういうことになれてるんだろう。
すごく心が落ち着いた
さ「うらさーん、ごめんおそなった！…って何してるん！？」
し「うわぁ、うらたさんも好きやったん？」
う「ちげーよ！」
そう言ってからわたるは、目を合わせれるようにしゃがんで下からの私の顔を見つめる。
行こっか、そう微笑みかけて、手を引かれた。
さ「うらさんだけずるー、僕も手繋ぐ！！」
ギュッと握りしめられた手は温かくて、何故だが涙も自然に止まる
し「なんかあったいつでもいいや。
俺らのこと頼ってええからな」
彼の言葉は凄く心強くて、この人たちなら頼ってもいいかな、なんて思ってしまった。
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タシア松(プロフ) - 紫苑さん» こちらにもコメントしていただいてホントに感謝しかないです、、。ゆっくり更新ですが、これからもよろしくお願いします (2021年10月26日 6時) (
レス) id: 63758ca099 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑 - ドソキでツボっちゃいましたWとても面白かったです！これからも面白い作品待ってます！ (2021年10月26日 1時) (携帯から) (レス) id: d13b409c87 (このIDを非表示/違反報告)
タシア松(プロフ) - ちょこまみれさん» ありがとうございます！ (2021年1月24日 13時) (レス) id: 2434cd9a85 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこまみれ(プロフ) - 素敵です (2021年1月24日 13時) (レス) id: 53f0e78d36 (このIDを非表示/違反報告)
タシア松(プロフ) - さとうさんさん» ハラハラできるようにかけていたなら良かったです…。少し自信がなかったので、。嬉しい褒め言葉本当にありがとうございます！これからも日々成長していけるよう頑張りますので、よろしくお願いします！！ (2020年3月29日 12時) (レス) id: 73485a3048 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：タシア松 | 作成日時：2019年12月21日 19時
