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ページ39

○ A.side*







あまりに有り得ない現実に、ただ呆然とするしかない。







「……な、んで」








───探偵チームKZが、ここにいるの?









「俺が呼んだんだ」




「ふりょっ……くんが?」









こんなことで声が震えてしまうなんて、情けない。








「そ。俺、黒木って奴と知り合いだったから」




「えっ……?」








驚いて彼らから目を離して、不良くんに目を向ける。









「ほんとほんと。一回コイツとやり合ったの」




「……勝敗は?」







彼はニコッと笑って。







「俺の勝ち」



「すごっ」








私が会って来た中で、勝った人には初めて会った。








「……座れば? そこ、イスあるし」








代わって、不良くんは優しいような声から、冷たい、一気に氷点下のような温度まで下がった。




彼らは、現・KZメンバーで来ていたため、イスは7つ。





私に視線が集まるのが分かって、自然と目を伏せる。




……と、左手に温もりを感じて、恐る恐る顔を上げた。





そして、眼前には……不良くんが笑った、優しい笑顔。









「お前から、コイツらに何か言いたいこと、あるか?」




「……別に、何もないよ。今更」








声も、かなり素っ気なくなっているのが分かる。



……実際、

今更どんな顔を見せればいいのか分からないし、

どんな風に話せばいいのかも分からなかったから。








「……そっか」







不良くんはその一言を言っただけで、彼らに向き直った。








「じゃ、コイツの代わりに俺が言うわ。……観月愛菜、だっけ? とにかく、謝ってくんね?」




「……はぁっ?!」








ガタッ、と音をさせて立ち上がったのは、

随分と聞いていなかったように思える若武の声。








「なんで観月がっ……!!」



「ねぇ、ここ病室」









自分でも、すごく冷たい声音だと思う。



だけど、それ程許せなかったんだ。









「叫ぶつもりで来たんなら、今すぐ帰って。何を言うつもりで、何をするつもりで来たのか知らないけど。 ……文句があるのなら、彼じゃなく私に言って」









不良くんは、私の恩人だから。




彼が責められることは、絶対に間違ってる。









「───嗚呼、ごめん。言い方間違えたわ」








だけど、不良くんはその空気を意にも介さず、ニッコリと、怖いくらいに笑った。









「───コイツを突き落としたこと、謝って」









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未麗 - 不良君とアーヤの組み合わせが最高でした!!これからもがんばってください!応援してます!! (2022年9月3日 8時) (レス) @page46 id: c3880015a9 (このIDを非表示/違反報告)
阿修羅 - アーヤがクールな感じでいい (2022年1月10日 10時) (レス) @page7 id: 4820c0c437 (このIDを非表示/違反報告)
柚須 - Clock lock Works という歌みたいですね! (2021年5月7日 15時) (レス) id: 8119590feb (このIDを非表示/違反報告)
天奏 - アオさん» ありがとうございます!^_^ (2020年7月25日 14時) (レス) id: e765e8c7f7 (このIDを非表示/違反報告)
アオ(プロフ) - 最高でした! (2020年7月21日 1時) (レス) id: 0202dd951f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天奏 | 作成日時:2020年4月13日 19時

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