検索窓
今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:60,262 hit

*.lost memories.* ページ21

○ A.side*






2週間後*







「……やって来ましたっ、他校の文化祭!!」









片手を拳にして、グッと突き上げて通行の邪魔になっている紫月。




ただ、今はそれに対して突っ込む人はいない。








「彩ちゃん、すっごく可愛い!!」









恋花ちゃんの言葉に、ため息を吐く私。






……実は、この浜田に来る前に化粧室へと連れて行かれて、メイクや目の下にラインストーンとかを幾つか付けられた。



髪型もポニーテールにされたし。





それに、服装も指定された。





なるべくストリート系寄りでって言われて、ストリート系って何?!って事態に陥った。




瑞紀や不良くんにアドバイスもらって、なんとかなったけど。




ダボっとした大きめの英文字が入った黒スウェットに、肩を落として羽織った背中が大きく開いてるデニムジャケット。



下は白のラインが入った黒のトラックパンツに白の厚底シューズ。




そして、耳にはイヤーカフ、首にはネックレスが。





不良くんと美織は、一度学院に行って楽器や道具を取って来てるから、あともう少ししたら来るはず。




……ちなみに、アコースティックギターは私の背中に背負ってる。




数分2人と一緒に談笑していると。









「みんな〜! 遅くなってごめん!!」









はぁ、はぁと息を切らしながら美織が駆け寄って来た。




その後ろからは、両手一杯に荷物を持った不良くんが。




……と、何故かサッと紫月と恋花ちゃんが私の前に出て、まるで私を遮るみたいに立った。




不思議に思っていると、不良くんの声が聞こえる。









「……おい、もうすぐ10時だけど大丈夫なのか?」




「えっ、うそ?! 急がなきゃっ……と、その前に」









紫月がそう言ってから、私の後ろに回って背中を押した。








「じゃっ、じゃーん!! どうですか、ひろっち!私と恋花の力作!」









いや、人とのことを力作て……。




思わずげんなりしながら不良くんを見上げると。









「……? きみ、どうしたの?」









何故か、ポカンと放心状態。









「……! あ、いや。ってか、早く行くぞ。準備とかいろいろあるんだし」









慌てた様子で体育館に入る不良くん。




そんな彼を、ニヤニヤした顔で見つめる軽音部員。









「あれは照れてたね」



「完っ璧に言い逃れできないくらいに」









……えっ、あの反応照れてたの?









●→←●



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (78 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
92人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

未麗 - 不良君とアーヤの組み合わせが最高でした!!これからもがんばってください!応援してます!! (2022年9月3日 8時) (レス) @page46 id: c3880015a9 (このIDを非表示/違反報告)
阿修羅 - アーヤがクールな感じでいい (2022年1月10日 10時) (レス) @page7 id: 4820c0c437 (このIDを非表示/違反報告)
柚須 - Clock lock Works という歌みたいですね! (2021年5月7日 15時) (レス) id: 8119590feb (このIDを非表示/違反報告)
天奏 - アオさん» ありがとうございます!^_^ (2020年7月25日 14時) (レス) id: e765e8c7f7 (このIDを非表示/違反報告)
アオ(プロフ) - 最高でした! (2020年7月21日 1時) (レス) id: 0202dd951f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:天奏 | 作成日時:2020年4月13日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。