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ページ13

● H.side*









鍵を渡す理由……?





ジャーッとシャワーを頭にかけながら、さっきアイツから言われた言葉を考えていた。





そんなの、信じてるから、しか思い浮かばないんだけど。





『第一、きみじゃなきゃこんな提案してないよ』






頭の中に“ 期待 ”の2文字が浮かび上がる。





心許してくれてる……って思って、いいのか?





でも……さぁ。







壁に両手をついて、大きく長いため息を吐く。









「……なんでああ簡単に合鍵渡しちゃうかなぁ」









危機管理能力ないんじゃねぇの?





いや、嬉しいんだけど。





逆に俺が気を使われてる感が……。





俺がアイツの逃げ口になるって言ったのに、アイツに俺の逃げ口を作ってもらってどーする。







お湯に浸かってボンヤリとしていると、ギターを弾いてる音が聞こえて来た。









「……あ、違う」









所々で止まったり間違ってたりする。






でも……経ったの2週間でここまで出来るようになるとか。





ほんっとにオールラウンダーなんだなぁ……。









「こりゃ、俺も抜かされる日が近いか……」









そもそも俺がギター始めたのは、美織の影響。





美織が楽器始めたいって言って、俺のダチにギター上手い奴がいたからそいつに教えてもらった。





そしたらまぁ、意外にもかなり上達してて。





美織にギター教えて、その後からはもう触ってなかったけど。







ザバッと音を立てて湯船から上がって、真っ白なバスタオルで頭と体を軽く拭く。







……この香り、結構好きかも。







バスタオルからほんのりと香ってくる匂い。




深い甘い匂いがして、なんか落ち着くっていうか、穏やかになるっていうか。







タオルを首に引っ掛け、脱衣所から出た。









「転校生、上がったぞー……」









チラッとリビングに目を移すと、そこにはいなくて。




リビングのもっと向こう。





ベランダに転校生が身を乗り出しているのが見えた。







……ぞわっと、全身の毛が逆立つような感覚が襲った。









「……転校生っ!!」








慌てて彼女の肩を掴み、こっちを振り向かせる。









「……? どうしたの、不良くん」









きょとんとした顔をしてるコイツ。









「あ、いや……」









俺は何を思ってんだ。






コイツが飛び降りるなんてまね……する訳ないのに。







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未麗 - 不良君とアーヤの組み合わせが最高でした!!これからもがんばってください!応援してます!! (2022年9月3日 8時) (レス) @page46 id: c3880015a9 (このIDを非表示/違反報告)
阿修羅 - アーヤがクールな感じでいい (2022年1月10日 10時) (レス) @page7 id: 4820c0c437 (このIDを非表示/違反報告)
柚須 - Clock lock Works という歌みたいですね! (2021年5月7日 15時) (レス) id: 8119590feb (このIDを非表示/違反報告)
天奏 - アオさん» ありがとうございます!^_^ (2020年7月25日 14時) (レス) id: e765e8c7f7 (このIDを非表示/違反報告)
アオ(プロフ) - 最高でした! (2020年7月21日 1時) (レス) id: 0202dd951f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天奏 | 作成日時:2020年4月13日 19時

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