僕らの世界2 (ページ38)

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私の姉ページ38

私ー小島菜奈子ーは、ちょっと嬉しかった。
友達に、私と私の姉はよく似てると言ってもらえたから。
私の姉は、小島佳奈子という。双子じゃないけど2人とも同じ学年。佳奈子は4月生まれ、私は3月生まれだから、ギリギリ2人とも1年生。
私は、佳奈子のことが大好き。元気でいつも笑顔で、私はちょっと憧れて、こうなりたい、と思っている。だから、似てるって言われると嬉しいんだ。

でも。

全然違う所もいくつかある。
例えば、性格。私はどちらかと言うと冷静で慎重なほうだけど、佳奈子は活発で大雑把で、ちょっと短気。
こんな風に違いがあるからこそ、似てるって言われた時、ちょっと嬉しさがアップするのかも。

「私と菜奈子は姉妹だけど、全く同じじゃないから」
さあ始まりました、佳奈子の「同じじゃないアピール」。友達に悪気がなくても、「2人とも同じもの」として言われると、佳奈子はすぐつっかかる癖がある。似てると言われると嬉しい私、同じと言われると怒る佳奈子。傷付かないの？と思うかもしれないけど、心配無用。慣れてる。むしろ、これを止めるのが私の役目だから。
「私たちは全く同じじゃないけど、佳奈子もそこまできつく言う必要ないと思うよ」
佳奈子と、喧嘩した友達との仲は私が元に戻す。今までに、同じようなことが何回もあった。
いちいち面倒だけど、やっぱり佳奈子のことは大好き。2人でいると、とても楽しい。
「ありがと、菜奈子」
「よきにはからえ」
2人で笑えば、笑顔も2倍。佳奈子がいて本当によかったと思う。