検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:1,163 hit

流浪人 飽きっぽい奴編・1 ページ26

なんか飽きちゃったなー。

これは、俺ー大塩慶一郎ーの口癖。俺は、小さい頃から「飽きっぽい」と言われ続けてきた。俺もそう思う。
何でもすぐ飽きて、昨日まで面白いと思っていたものもすぐつまらないと思うようになる。
部活もそうだ。1年の時は水泳部に所属していたけど、飽きて2か月でやめた。泳ぐのも、雑用も、チームも、全部飽きちゃった。嫌になっちゃった。
でも今は、ずっといても飽きない、最高の場所がある。それは、「流浪人会」。主に他の部活の助っ人として活動している。でも部活としては認められていないから、俺は帰宅部ということになっている。変な話だ。


「ヘイちゃーん、今度練習試合あるから、助っ人で来てよ」
野球部の谷に呼ばれて、俺は我に返った。ヘイちゃんというのは、俺のあだ名。歴史の教科書に出てきた、俺と同じ苗字で名前が似ている大塩平八郎という人物から取ったものだ。
「試合?いつ?」
「来週の土曜日、午前の予定」
「その日は…午後からハンドボール部の試合行くけど、午前は大丈夫だ」
「マジ?サンキュ、よろしくな」
「おう、任せとけ」
流浪人のいい所は、これ。色んなスポーツができるから、飽きない。俺は今まで、野球、ハンドボール、水泳や陸上のリレーなどの試合・記録会に出た。ずっと同じ競技をやらなくて済むから、飽きないしお得感もある。
だから、流浪人会は俺にとって「天職」みたいなものなんだ。

流浪人 飽きっぽい奴編・2→←理論と実践



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.9/10 (16 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
設定タグ:青春 , 学園 , 友情   
作品ジャンル:純文学
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:BLUE LEMON 綺 | 作成日時:2020年12月18日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。