【HQ】MajiでKoiする5日間 Ⅲ 【月島蛍】 (ページ14)

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60秒上目遣いは反則ですページ14

60秒経過

-菅原 side-

「すみません、僕その辺少し探してきます」

月島がAちゃんを探しに体育館を飛び出した。

「そうだ、日向自転車貸してやれよ」

「菅原さんが言うなら…っ!」

「じゃあ月島に言ってくんべ」

月島を追いかけて駐輪場まで行った時、何故か及川の声が聞こえた。

「あ、いた!!聞いたぞメガネくん!!Aとは恋人の"ふり"をしてるだけなんだってね!!」

(なんで及川が…?というか、今恋人の"ふり"っつったか?)

反射的に物陰に隠れる。

でも、悪いとは思いつつも、好奇心に負けて聞き耳を立てて、そーっと盗み見る。

あ、Aちゃんもいる。

顔色悪いし、なんか立ってるのが精一杯って感じ。

え、大丈夫??

「おおっと!付き合ってないならそれ以上Aちゃんに近づくなよっ!」

月島もAちゃんも否定しないってことは、マジで付き合ってないのか…?

『もう!!お兄ちゃんは帰って!!!』

Aちゃんに追い返された及川の背中を見送りながら俺は首を傾げる。

「う～ん?」

いや、でも月島今Aちゃんのことお姫様抱っこしてるよね??

「え～??」

とりあえずバレる前に体育館に先に戻ろう。

うん、そうしよう。

見なかったことにしよう。

ーーーーー

「ーというわけで、盗み聞きなんて最低なことをしてしまってすみませんしたーっ!」

俺は再びAちゃんに頭を下げる。

『違うけど違くなくて…えっと…』

しどろもどろで慌てているAちゃん。

『わたしが今言おうとしたのは、今日部活を抜けてしまってごめんなさい、なんですけど…目が合った時逸らしたのって、怒ってたから…ですよね?』

「へ?違う違う怒ってなんかないよ!!それは…」

『わたしと蛍が付き合ってないって知ったから…ですよね…』

がっくし項垂れるAちゃん。

『お兄ちゃんのみならず、菅原さんにまでバレちゃったなんて…』

「てことは、やっぱり…?」

『…もうここまできたら、菅原さん、全部聞いてくれませんか…?』

目をうるうるさせながら、距離をつめるAちゃん。

本人は無意識なんだろうけど、その上目遣いにドキッとしてしまった。

「うっ」

菅原孝支、17歳。

最近の悩みは後輩にデカいやつが多いこと。

下からこんな至近距離で、ましてはめちゃめちゃ可愛い後輩にお願いされて断れるはずがない。

「こ、こういう時こそ先輩だべ!なんでも話してみ?」

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