12ポン ページ14
黒田side
A「ゆーきちゃーんっ!!!」
俺を呼ぶうるさい声が校庭に響いて、上を見上げればすぐ上の2階の窓から笑いながら手を振っているAが見えた。
「Aー、お前声デカすぎー。」
A「えー?そうかなー?」
高2にもなって小学生と変わらない、Aの無邪気さが俺は好きだ。
周りの目が若干痛い気もするけど、あんまり気にならない。
A「雪ちゃん、雪ちゃん!いっくよー!!…最初はパー、」
「あ?」
A「あははっ、勝った〜!笑」
「バカっ、今のなしだろ、」
A「え〜、いいじゃん。ありだよ。笑」
最初はグーに決まってて。
こういう勝ち方はせけぇよな。
「絶対昼休み奢んねぇから。」
A「ケチ。」
「後でもっかい勝負な。」
遠くでチャイムの音が鳴ったから、ほんとはまだAと喋りたいことあんだけど。
しょうがなく会話を切った。
男子「…なぁ、やっぱりお前らって付き合ってんの?」
「なわけねぇだろ。このセリフ何回目だと思ってんだよ。」
男子「いやだって黒田があんなに女子と仲良いのAぐらいだし、」
「…あー、まぁそれはそうだけど。」
男子「ただの友達ってわけじゃないだろ?」
「…まぁ、な。」
ただの友達で片付けるにはあまりにも俺たちは距離が近すぎる。
お互い、特に異性と仲が良いタイプじゃないから。
周り以上に自分たちの方がびっくりしている。
「確かにAは特別かもしんねぇけど…、恋愛となると別だろ?そういうのって。」
なぜか女子とはあんまり喋らないのに、告白してくるやつはそこそこいる。
そういう奴は、俺のどこを見て好きだというのだろう。
なんて、冷めた目で見てるから俺っていつまで経っても好きな人ができないのかな。
男子「えっ、俺意味わかんねぇんだけど。
恋愛感情じゃない特別って何だよ。」
純粋に不思議そうにきいたそいつの質問に俺はうまく答えられなかった。
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ウウ - ユキちゃん可愛いです!修学旅行とかも見てみたいです! (2016年5月24日 20時) (レス) id: b2e278142f (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - 楼羽さん» 楽しんでもらえて良かったです^ ^黒田くんなかなか書く機会がないのですがぜひまた書いてみたいと思いますのでその時はどうぞよろしくお願いします^ ^ (2016年2月23日 1時) (レス) id: 0ea654eb96 (このIDを非表示/違反報告)
楼羽(プロフ) - バレンタイン編とっても嬉しいです!流石でした...黒田落ち作品が少ないのが残念だったのですが、あんずさんの黒田落ち作品に出会えて良かったなー!と時たま思います!これからも読まさせていただきます! (2016年2月15日 9時) (レス) id: e3b315eed7 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - 雨宮ゆずさん» ありがとうございます。黒田くんはあまりキャラが掴めてないのですがそう言っていただけると励みになります^ ^また黒田くんを書く機会があればぜひ読んでみてください^ ^これからもよろしくお願い致します。 (2016年2月15日 7時) (レス) id: 0ea654eb96 (このIDを非表示/違反報告)
雨宮ゆず(プロフ) - あんずさん書くゆきちゃん本当に大好きです。ゆきちゃんは結構恋のライバル的なキャラで登場するのが多いので、もっとゆきちゃんに幸せになってもらいたいですね。笑またゆきちゃんの作品を書いてくださること、祈っています! (2015年9月26日 3時) (レス) id: 4206094240 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あんず | 作成日時:2015年7月18日 17時