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『事前に来てた荷物は各部屋に運んでもらったけど、まだ来るの〜?』
『あ、俺はもうない!』
『俺もな〜い。』

やっぱり!お家に来たことある人ばっかりだ!

『…う〜ん、後は実家に送ったからな〜。』
『荷物整理しなきゃね〜。』

のんびり屋さんが多いみたい。みんな声が優しいの。

『あ、改めて紹介しなきゃ!うちのドンブリくん。おいで?』

タマさんが僕を抱き上げた。

『柴ちゃんの3ちゃい。オシュでちゅ〜。よろちくわ〜!』

……えと、タマさんは時々聞いたことない言葉使うから、僕はニュアンスで推測してます。
多分《よろしく》のことだよね?


『あああ〜っ!やっぱりかわゆい〜っっ!!かわゆすぎる〜っっっ!!!』
『俺、この子がいるからココで暮らしたいってくらいこの子好きなんだよね〜。』

わっと歓声が上がって一瞬ビクッてしちゃったけど、みんなニコニコで僕を見てる。
僕のこと嫌いな人はいないみたい。
良かった〜っ!

大体、タマさんやガヤさんと同じくらいの歳のオスばかり。
そうそう、この顔ぶれ!ご飯食べに来たりしてたもんね?


みんな同じ小学校に行ってたお友だちなんだって。今度、ニカさんとキタヤマさんがこの近くの仕事場に帰ってきたとかで、仲良し7人グループが一緒に住むことにしたらしいの。

『助かるわ〜、普通なら駐車場代だけでもバカになんねーし。頼むわ、大家さん。』
『こないだは雨だったから分かんなかったけど、すっごい素敵な眺め〜!』
『ベランダ広いの嬉しいわぁ!リノベ代、タマが出したんだろ?大丈夫?』
『大丈夫〜、これからミヤタが稼ぐから〜。』
『俺っ!?』

ちょっと大袈裟に驚いたのがミヤタさん。

『下宿代ふんだくられるらしいぞ。』
『お前の為にめっちゃいい業務用Wi-Fiのルーター入れたからな。』
『いやいや、タマだってゲーマーじゃん!めっちゃ使うじゃん!』


ちなみにタマさんはファッション誌の専属スタイリストでガヤさんは私立のスポーツ幼稚園の先生なんだって。
話を聞いてると、みんなお仕事違うみたい。
一番ちっちゃいキタヤマさんが、なんと最年長!お仕事は小学校の先生。
センガさんは、ダンサーさんでアイドルの振付のアシスタント。
ヨコオさんはカフェバー経営。
ニカさんがキャンプグッズの会社の企画担当。
ミヤタさんは…。

『宮っち、この前の夜中にやってたアニメ良かったわ〜!』
『ホント?嬉しいなぁ。初回から見てくれたの?ありがと!』

声優さんなの!

3→←初めまして、ドンブリです。



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作者名:みあん | 作成日時:2021年10月3日 15時

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