−2− ページ14
朱)お姉さま、普通科のサッカーグラウンドですが、何か行われているのですか?
り)え?どうして?
松川りまは、たまたま廊下で居合わせた一年生アイドルの質問に思わず質問返しをしてしまった
今日は休日なだけあって、一通りの少ない校舎にはどちらの声もよく響く
朱)Aに今日のレッスンを頼んだところ、「用事があるから無理なんだ、サッカーグラウンドにいかないといけなくて」と言われまして
り)Aちゃんが?…あぁなるほど
りまは朱桜の話をすぐに理解した。サッカーとA、接点のないように見えてこの組み合わせはりまにとっては見慣れているものだ
り)あのね、今日うちのサッカー部と強豪チームが練習試合してるんだって
朱)?…それが彼女とどういう関係があるのですか?
り)だからきっとAちゃんは浬の応援に行ったんだよ
…あ
ここまで言ってりまは「しまった」っと口を抑えた。
目の前にいる紳士な後輩が黒いオーラをまとい始めたからだ
そこでりまはやっと思い出した
この男の子と弟の幼馴染には恋仲だ。そしてなにより、2人が付き合っているとはいえ
朱桜司と松川浬は恋敵関係にあたる
…浬はまだ、如月Aを諦めてはいないのだ
そのことに関して、朱桜はすごく警戒している
昔から彼女のそばにいた浬。自分より彼女を知っている彼に黒い感情を持たずにはいられない
朱)…お姉さま。ありがとうございます。私はレッスンに戻りますね
り)あ…う、うん。頑張って
朱)えぇ、では失礼します
りまは彼の背中を見ながら
弟の応援にいっている可愛い後輩に心の中で土下座をした
118人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:♪護♪ | 作成日時:2017年3月15日 2時