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翠くんが立ち去った後、
英智
「結構積極的なんだね、彼」
「わ！英智くん！」
英智
「そんなオバケを見るような顔で驚かないでよ、最初から後ろにいたのに…」
パッと現れると私の隣に腰をかける生徒会長。
英智くんとは幼なじみで互いに名前で呼び合う中だ。
「英智くんが見に来るなんて珍しいね！」
英智
「最近生徒会の仕事が忙しくてね…。長時間の労働は気が滅入るし、息抜きに見に来たんだ」
「お疲れ様です…」
英智
「ありがとう、蒼ちゃんは彼の応援？」
「彼…？」
首を傾げると英智くんは
「何でもないよ」と言ってふふっと笑う。
英智
「それにしてもすごいお客さんだね。観客動員数は一番だ」
「ステージ前人で溢れかえってるもんね…」
英智
「最後まで見てくのかい？」
「うん、そのつもり！」
英智
「そっか、楽しんでね。僕はそろそろ仕事に戻らないと」
「え、来たばっかりなのに！」
英智
「仕事が溜まっててね。そうだ、今度ランチでもどう？美味しい紅茶を淹れるよ」
「ぜひ！紅茶、楽しみにしてるね」
英智
「ふふ、僕も楽しみだよ。じゃ、またね」
昔みたいにくしゃくしゃと頭を軽く撫でられる。
流星隊のライブはひとりひとりが輝いてて、
前に練習を見た時よりも素晴らしかった。
気が付くとライブは終わっていて
"握手会始まりまーす！整列はこちらでーす！"
「やばっ…行かないと」
急いで階段を降りて握手会へと向かった。
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作者名：あねもね | 作成日時：2021年1月19日 19時
