【あんスタ】キラキラの魔法

第25話:当たり前　斎宮side ページ27

彼女はいつも僕達がどれだけ心配していても自分は大丈夫だからと、何かされることはないと危機感を持たない。可愛らしく、性格も気弱ながら優しい心の持ち主だ。だからこそ、僕達で守ってやらなければならないと思ってしまうのに…

「あの子は…Aはどうして僕達がどれだけ心配しても、遠慮するのだろうか」

心配をかけさせてほしい、もっと甘えてほしいと願えば願うほど彼女は遠慮していく

鬼「他人に心配かけさせたくないのに心配させてるからだろうよ。あいつは…そういう奴だ」

「しかしだね！彼女は自分の可愛さも知らないのだよ！？だから危機感もない！くぅっ…！こんなことがあっていいのかね！？」

もし彼女の愛らしいあの姿が全貌に知られたら…

「はぁ…」

鬼「…おー、もしもし。ちといいか」

「のんきに通話とは…君というやつは…」

『《えっと…もしもし、宗くん？》』

「なっ、A！？鬼龍！！」

鬼「斎宮がおまえに物申したいんだとよ」

『《ばっ…ばっちこい…！》』

「くっ…A、君はもう少し人に甘える事と、危機感を持ってくれたまえ…僕達が君を心配するのは当たり前のことなのだから、君も心配をかけさせたくないのかもしれないが、僕達は、特に僕は…君にもっと自分が素敵な人間だということを知ってもらいたいのだよ」

鬼「それは俺も同感だ。A、お前は遠慮しすぎなんだよ。もっと甘えてくれていいんだぜ。遠慮はすんな、一線を引くな。俺達は、いつでもお前と一緒に歩んでいきたいんだよ」

『《…うん、ありがとう。ごめんね》』

鬼「アイドルだから…とか気にしなくていいんだぞ。アイドル以前に、俺達だってお前と同じ人間なんだ。な、斎宮」

「当たり前なのだよ」

『《ふふっ、本当にありがとう。いっつも素敵な言葉を送ってもらってばっかりだね、私》』

「(それは、僕も同じなのだよ、A)」

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