み る く き ゃ ら め る【短編集】〜あんスタ〜

五芒星 (逆先 夏目) ページ19

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夢ﾉ咲学院には的確なアドバイスをくれると言う､有名な占い師が居る｡



その人は神出鬼没で見つけられるだけでもラッキーらしい｡



まぁアイドル科にしか現れないらしいし､普通科の私では探せないけど｡



普通科の生徒がアイドル科の校舎に行くのは､校則で禁止されている｡



まだ高校生とは言え､彼らも立派なアイドルだからだ｡



普通科の中にも彼らのファンはわんさか居るし｡



…なのに､今しがた来たメールにより私は其処へ行かなければならなくなった｡



『ごめん姉ちゃん!弁当忘れたんだぜ…』



｢全くもう…｣



1つ下の弟･光はそそっかしい所がありこうしてたまに色々忘れてしまう｡



その時光の所へ届けるのが私の役割でもあった｡



もう何度か届けているので､門はほぼ顔パスだ｡



｢今日も天満くんは､また?｣



｢…そうなんです｣



顔馴染みになってしまった警備員さんに､書類を書き終えてから肩を竦めた｡



警備員さんは書類をチェックすると私に中へと入る許可証を渡してくれた｡



この書類は､急用で無い限り中に入る為に書かなければならない｡



入る理由や氏名年齢住所､等々｡



｢それじゃあお昼時だし多目に2時間にしようか｣



｢はい､有難う御座います｣



そして滞在時間はいつも警備員さんが決めてくれる｡



いつもは1時間程度だがお昼という事で警備員さんの発言に甘える事にした｡



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