【朔間凛月】〜1〜 ページ34
読者の方からのリクエストです。
『うわあぁぁぁっ……！』
紫色のカラメルがかかったでこぼこなプリン、所々触手が飛び出している真っ黒なロールケーキ、あぶくを立てている苺のソースがまるで地獄の池のようになっているタルト……
目の前に並べられた数々のスイーツに、私は感嘆の息を漏らした。
『これ、全部食べていいの!?』
「もちろん。俺がAの為に貴重な睡眠時間を割いて頑張って作ったんだから、遠慮なくお食べ？」
『やったぁ!!』
いただきますと手を合わせて、私はどれから食べようかとテーブルの上で視線をさ迷わせる。
手始めに、間に挟まれているガナッシュが真っ青の歪なマカロンを手に取ると、思い切り口の中に放り込んだ。
サクサクの生地がねっとりとしたガナッシュと混ざりあい、優しい甘さが舌に絡み付く。
うん、美味しい。
続いて、緑色の生地に鳥の足(？)らしきものや吸盤のようなものが散りばめられたゼリーを手にする。
スプーンで掬って口の中に流し込むと、先程のマカロンとはまた違うさっぱりとした甘さが広がった。
ゼリーはツルツルとどんどん流し込めるので、スプーンを動かす手が止まらない。
ーーーやっぱり、父の作るスイーツは絶品だ。
ただ黙々とゼリーを食べ進めている私を見て、父はクスクスと笑う。
「ずっと夢中で食べてるけど、俺の作ったお菓子はそんなにおいしいの？」
『すっごく美味しいよ！パパ、お菓子作り得意だもんね！』
「ふふふ、ありがとう。Aはいつも美味しそうに食べてくれるから、作り甲斐がかるんだよねぇ♪」
いい子、と頭を優しく撫でられる。
私も目を細めながらニコリと微笑み返した。
父は普段アイドルの仕事があるのでなかなか帰ってこれないのだが、たまに帰ってくるとこうしてお菓子を作ってくれるのだ。
父の作るお菓子は、はっきりいってそこらのお店より全然美味しい。
見た目は少し歪だが、そんなもの気にならなくなるほどの素晴らしい出来なのである。
料理上手の両親を持つと、とても便利……いや、こうして美味しいものを食べられるのでいいものなのだ。
こんな事をぼんやりと考えていた私は、これから自身に降りかかる悲劇のことなど全くもって知る由もなかった。
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らんちゃん - 深海くん最高でした、、、！！ (2018年3月26日 17時) (
レス) id: 5da59bc768 (このIDを非表示/違反報告)
ニカ姫 - あんスタの桃季君大好き (2017年6月4日 16時) (レス) id: 39e38305d9 (このIDを非表示/違反報告)
レイア(プロフ) - ヤバイです！ハマりました！！もう部屋の中で一人発狂してました(笑)更新楽しみにしてますね！！ (2017年3月29日 3時) (レス) id: f480fe51c3 (このIDを非表示/違反報告)
アクアリウム(プロフ) - お帰りなさいです！めっちゃ更新、続きを楽しみにしていたので帰ってきてくれて嬉しいです！これからも応援してます！ (2017年3月27日 18時) (レス) id: 8d5de3cdea (このIDを非表示/違反報告)
しょこらて - たくさん応援メッセージやリクエストありがとうございました（；＿；）皆様の温かいコメントは、本当に心の支えになったし、嬉しかったです。これからもあんさんぶるパパーズをよろしくお願いします。m(__)m (2017年3月20日 23時) (レス) id: 7a983a56c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しょこらて | 作成日時：2016年3月6日 18時
