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推しとラッキースケベ展開とか求めてない3 ページ25

「私…今からでもイフリート先生と、どうこうなるつもりはありませんよ?」
「全く…これっぽっちも、ですか?」
「えぇ…寧ろ貴方は私にそう言ってくれると何処か期待していたのではなくて?」

嬉しそうに尻尾の炎を揺らしたイフリート先生が何よりの証拠である。この悪魔(ひと)は基本的に女性不信だ、グイグイ来られる相手は嫌いだと言っていたし…きっと誘惑して試したのだろうなと手を離すように声を掛ける。ダリくんに似て食えない悪魔(ひと)だわ、ただダリくんよりもまだ扱い易いからまだマシだと思うけれど。

「お送り致しましょうか?」
「平気です…ご心配には及びませんよ」

少し痩せ我慢をしているように見えたのだろう、送って行くと聞かない彼は「僕がA先生を放置しそのまま帰ったとして、貴女が倒れていた場合を考えると気になって眠れませんよ」と言われてしまえば文句も言えない。

「私の周りは過保護ばかりですね」
「それだけ慕われている証拠ですよ、僕もA先生の事が好きですし…」
「それは教育係としての敬畏でしょう?」
「まぁ、それも勿論ありますけど…結構僕自身は本気何ですよ?」
「また年上を揶揄って…どうこうなるつもりはないと言った時嬉しそうだったじゃないですか」
「誰構わず誘いに乗るような軽い女性が苦手なだけですよ、断られる事とか今までなかったものですから?」
「……イフリート先生が良くモテる理由が分かりますね」
「ありがとうございます、褒め言葉として受け取って置きますね」

褒めてない、褒めてない。何なら嫌味っぽく言ったんだけど…って、その顔はちゃんと理解して意地悪く笑うから私は苦笑いしてしまった。この悪魔(ひと)は相手との距離感を測るのが異様に上手いのだろう、この悪魔(ひと)にはこう言うノリで向き合えば上手く付き合える、大人らしく誠実な対応をする時と少年のような悪戯っ子の雰囲気も兼ね備えており…そのギャップが女性陣からしたら堪らなく映るはずだ。うん、確かに可愛いものね…煙草を吸う姿はいつも違い色気があるから戸惑うだろう。彼はイフリート家の末裔だと言うが…本当はインキュバスの血も受け継いでいるのでは?と勘繰ってしまいそうになる、軽く会釈して手を差し出すイフリート先生はこちらを見て笑う。

「A嬢の付き添える名誉を僕に頂けますか?」
「!…ふふっ、こちらこそお手数お掛け致しますわ」

手を添えれば私を抱き抱えた為、大変既視感を覚えた。

推しに愛でられるのは嬉しいがこれは違う。→←推しとラッキースケベ展開とか求めてない2



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akithin.(プロフ) - 凄く面白かったです!更新楽しみにしています! (4月28日 2時) (レス) id: 99ff633255 (このIDを非表示/違反報告)
72 - 久しぶりの更新楽しみにしてました!!体調に気をつけて頑張ってください (3月29日 16時) (レス) id: 3801a7866d (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - とても面白くて読みやすかったです!最近更新されていませんが続きを楽しにみ待っています!! (2023年4月9日 22時) (レス) id: d3fb5e7475 (このIDを非表示/違反報告)
- すみませんがもう更新はされないのでしょうか? (2023年3月26日 0時) (レス) @page29 id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
サラン(プロフ) - イポス先生の出番!!いつも更新ありがとうございます!! (2023年2月21日 21時) (レス) @page28 id: 61588fc94f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蒼空 | 作成日時:2023年2月6日 9時

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