温かい声 ページ9
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トントンッ...
A「失礼しまーす...」
中から声が聞こえて入るとお兄ちゃん以外の4人はそこにいた。
潤「お疲れ。聞いてるよ、翔さん待ちでしょ？」
雅紀「ここに座りなよ！いつもは翔ちゃんが座ってる席！」
相葉さんに言われて、いつもお兄ちゃんが座っているその場所に座った。
お兄ちゃんは司会だから別の楽屋があって、まだそこから戻ってきてないみたいだ。
スタッフの出入りが多いから、嵐さんの楽屋で待っててってことらしい。
...でも、待っている間。
こうやってぼーっとしてると、必ず裕太のことが先に出てくるようになった。
あのこともあったし、前以上に考えてしまっている。
私が玉森さんって呼んだとき。
少し悲しそうな顔をしたのは気のせい？
私がいいように思ってるだけ？
何年も経ってまだ好きでいてくれてるわけないのに。
何も言わずに別れた私をむしろ怒ってると思う。
智「Aちゃん？」
A「あっ、はい！」
智「どうしたの？」
A「え？」
智「何か悩んでる？」
大野さん独特の優しい声がとても温かい。
その温かさに涙が出そうになる。
...私はいつからこんなに泣くようになったんだろう。
裕太と別れてから？
違う。
裕太の事になると感情が落ち着かない。
恋ってそういうものなのかな。
こんなに好きになった人もいないし、裕太以外に付き合ったこともない私にはわからない。
...もう過去に出来ないや。
数ヶ月前に決めた事が簡単に崩れていった。
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作者名：ひーりん。
| 作成日時：2016年12月24日 0時
