この気持ち…【瀬名泉】 (ページ45)

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四拾四♭ ページ45

貴方side

羽「せなっちはそんなことしないよ。」

羽風は私を放すと瀬名に耳打ちをしてから

羽「デートの時間なので」

といって消えた。

瀬「…あいつ…」

[んで、瀬名君…だっけ。]

瀬「っていうか。あんた従兄で実の兄じゃないんだからAの恋愛事情に首突っ込まなくていいと思うんだけどぉ？」

[…君の趣味は人を罵ることなの？]

瀬「ご想像にお任せします」

うわぁ…いまだかつて見たことがないような黒い笑顔だ…

『慧、もういいじゃん。別に付き合ってるわけじゃないし。』

[付き合ってないのにキスしたから怒ってるの！]

心小さいな。

『あれは別に瀬名だって意図的にしたわけじゃ…』

瀬「いや、別に普通に可愛いなって思ったからしたんだけど。」

なんで言っちゃうのかな。さりげなくフォローしたのにさ。もう知らないからね

[…てめぇ…]

瀬「殴ってもいいけど顔以外ね。アイドルだからさ。」

瀬名はいつだって余裕そうで。そこがムカつくんだけど。

そういうとこに惹かれてるのかもしれない。

いや、好きっていうか…まだそこまでいってないっていうか…

[そこまで言うならさぁ？]

急に慧が私と瀬名の肩に手を置く。

[今、俺の前で、キス、してみなよ]

瀬「急になんなの？」

[できないならそれまで。瀬名君の恋は終りだよ？]

瀬「…できないなんて言ってないんですけど」

[へぇ～？キスできたら付き合うことを許可しよう。]

『まってよ！！私まだ瀬名が好きなんて一言も…』

なんで余裕なくなってんの瀬名…

いつもみたいに冷静に流せばいいのに…