【第二段】クリスマス色恋大作戦 ページ23
お相手:七種茨
(初の他校！やったね、いばちゃん！)
雪が舞っている。今日は聖なる夜のクリスマスイブである。
夢ノ咲の校門の前を、恋人や家族が過ぎていく。
そのなかで独り、寒いなか頬を桃色に染めているのは茨である。
茨は今、Aを待っている。
昨日、いきなり会う約束を取り付けたため、来てくれるかは分からない。
しかし、茨は背筋をピンとはり、緊張した面持ちでAを待っているのだ。
約束の時間になった。
Aは現れない。
やはり、無理なお願いだったのだろうか。
クリスマスだからといって調子に乗りすぎたのだろうか。
茨がほぼ諦めかけ帰ろうとしたとき、ピョンっと昇降口からAが出てきた。
珍しく走っている。
「はぁ…………はぁ…………ん〜、ごめんね？」
Aは乱れた髪を直しながら言った。
茨「い、い、いいえ！全然、待ってません！敬礼！」
茨はAが現れたことの嬉しさを隠しきれずに言った。
茨「来てくれたということは、自分にクリスマスの大切な時間をくれる、ということですか？」
「うん！」
茨はぱあっと笑顔になり、近くに待たせていた車のドアを開けた。
茨「さ、どうぞ！」
Aはキョロキョロと車と茨を、交互に見たかと思うと、ニコッとした。
「ん、せっかくだけど…………。いばちゃんと行きたいところがあるの。」
茨「はい！何処でしょう？」
「ん〜、歩いていってもいい？」
こてっと首をかしげるA。茨は顔を真っ赤にし、コクッと頷いた。どうやら、Aの可愛さに声が出ないようだ。
「寒いから、手、繋ご？」
Aが差し出す手を、茨は少し迷ってから取った。
茨の手は手袋をしていなかったので、真っ赤になり冷たかった。
しかし、Aはキュッと茨の手を掴むと、繁華街の方へと足を向けた。
茨「何処に行くのですか？」
「ん〜♪ナイショ！」
しばらく歩くと、人が一段と多い通りにたどり着いた。
両脇の木には、金色のイルミネーションが輝いている。
茨「これを…………自分に…………？」
Aがクスクス笑うと、茨は嬉しそうにAにだきついた。
茨「申し訳ありません…………こういうのは自分がサプライズするべきでした。」
謝る茨の背中にAは手を回し、
「いーの！いばちゃんは、わたしの手を放さないことが仕事でしょ？」
イタズラっ子のように笑うAに、茨は一段と愛を感じるのだった。
静かに、雪が降り続いている。
【番外編】ふわふわガールがしてみた結果→←【第一段】クリスマスツリーを飾りたい！
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ちょこ - とてもよかったです！その後話が欲しい！ (2022年2月28日 15時) (
レス) @page25 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
目玉焼き隊隊長(プロフ) - ありがとうございます！楽しんでいただいてるようで、すごく嬉しいです！これからもお願いします！ (2018年11月7日 23時) (レス) id: b4a81ee6c3 (このIDを非表示/違反報告)
パル - いつも楽しく読ませていただいています！これからも頑張ってください！応援しています。 (2018年11月7日 3時) (レス) id: 45b49dcaaa (このIDを非表示/違反報告)
白布ん(プロフ) - 3がいいです (2018年10月19日 18時) (レス) id: af2fa4c1b2 (このIDを非表示/違反報告)
鈴城らい(プロフ) - 3がいいです！ (2018年10月19日 15時) (レス) id: 65919b14fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：目玉焼き隊隊長 x他1人 | 作成日時：2018年10月11日 23時
