E組にやって来たのは……

転入生と新たなる機械転入生。 ページ33

「え、瀬尾の彼女って前原の彼女だったの!?」

「あー、うん……」

「二股とか最悪じゃん。うーわー……」

「まー俺も二股とかかけたことあるし因果応報だとも思うんだけどよ……」

「……うーん……報復とかするんであっても私ノータッチね、知らないってことで」

「あー、うんそー来ると思ってた」

「Aちゃん、立場的に色々複雑だもんね」

「ほんっとごめんねー」

正直、その二股かけた女はムカつくんだけど。よりによってA組とE組っていう、私にとってどーでも良くないとこ選ぶあたりもムカつく。理不尽だけど｡

「……ほんと、何やっても私知らないから」

瀬尾と前原の彼女とやらは、どーなったっていい。瀬尾とは完璧破滅かなー。まーいいや、勝手にして。私だって浮気されてたら何やらかすかわかったもんじゃないし｡

「御愁傷様」

E組に甘さとか容赦なんて言葉は存在しない。恐らくかなりの醜態を晒すことになるだろうとは入って日の浅い私でもわかる。超生物暗殺というイレギュラー空間で、恐らく超生物も作戦立案にかむのだろうから。ま、お兄ちゃんが参加しないだろうことが唯一の救いかもね。

「貴女が転入生の律さん？」

『貴女は？』

「生徒会副会長で、貴女と同じく暗殺者として送り込まれた赤羽A。よろしく」

『よろしくお願いします、Aさん』

機械転入生か……教室で迂闊なことはできなくなったなぁ……

『私の存在には然程驚かないんですね』

「まあ、お兄ちゃんから話は聞いてたしね。イメージと大分ギャップがあって驚いたけど」

『改造により、昨日までの私とは違い、協調性を重んじる性格になりました！』

「そう……律さん」

『律とお呼びください！』

「じゃあ、律。私は副会長だし、こっちにいる時間は皆より少ないけど。皆みたいに接してくれると嬉しい」

『はい！こちらこそ、様々な御指南、よろしくお願いします！』

「私に教えうることなら、何でも聞いて」

『ありがとうございます！』

想像していたよりも表情豊かで、感受性も豊かそうな子。本当に下手な真似は禁物だ。油断してはいけない｡

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