過去ー食事会ー ページ16
「は？食事会？」
「ええ。ほら、結婚するっていうのにあなたたちったらちっともまともな顔合わせしたことないでしょう？」
「そう、だけど……そんないきなり……」
「……そんなに嫌ならやめておく？」
「うーん……会うだけ会ってみる」
「本当？」
「でも、くだらない男ならすぐにでも解消してもらいますから」
「わかったわ。でも、そんなことも言ってられるのも今のうちだけなんだから。あんた、私の血受け継いでるだけあってメンクイだと思うし」
確かに、こういうとファザコンっぽいけど、お父さんって結構イケメンだし。
ー食事会ー
食事会は、都心にある完全個室の高級料亭で行われた。しかもお庭もある一番良い部屋。都心とは思えないほど静かで澄んだ空気だと思った。私の服装も場所に合わせた和装、着物だ。
ーー
「遅くなってしまって申し訳ありません、赤羽Aと申します。どうぞよろしくお願いします」
と、深く礼をして顔を上げると。
「あぁ、構わないよ、女性は準備に手間どうというしね。それに遅れたと言ってもまだ予定の５分前だ」
と、完璧なフォローを入れる１人の男。そこにはやはり。浅野理事長と学秀が。
「それでは、あとは若いお２人で」
なんて言って、２人は出て行ってしまった。なにこれ、お見合い⁉……と。気を取り直し。
「あまり驚いた様子はないようですね。やはり知っていました？」
「あぁ。母に聞いてみたところ、特徴がしっかりと一致したからな」
「そうですか。どうしましょうか、この婚約」
「どうしようか、とは？」
ピクリと、不機嫌そうに片眉が上がる。
「私、くだらない相手でしたら、このお話はきっぱりと今日を限りにお断りする予定でしたもの」
「敬語はやめろ、気持ちが悪い」
「あら、ごめんなさい。じゃあ気を取り直して。一応聞くけれど、学秀はどう思う？」
「僕としては、婚約解消は避けたい」
「何故？私のこと同等に戦えるライバル程度にしか思ってないと思っていたのだけど」
学秀side
ライバル？初めの方こそそうだったにしろ、今の僕はそんなこと思ってもいない。つい冷静さを欠いてAの白い手首を引き寄せ、掌、そして手首にキスを落とす。もう、後には引けない
Aside
射抜くような鋭い、でもどこか寂しげな視線……そんな表情、しないでよ……目が、反らせなくなるじゃないの……あぁ、もう認める、私の負け、好きだよ……てか、今……キス、された……⁉
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 22人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リルム - ありがとうございます！更新、遅いですが頑張ります！ (2018年1月18日 21時) (
レス) id: 7020156455 (このIDを非表示/違反報告)
ひなた - 続き、楽しみにしてます！頑張って下さい！これからも、応援してます！！ (2017年12月11日 3時) (レス) id: 37009b37c4 (このIDを非表示/違反報告)
リルム - ガラスの破片さん» ありがとうございます！私も変換ミスとか結構するので書くときには注意していきますね…（汗） (2017年12月1日 21時) (レス) id: bf862feefa (このIDを非表示/違反報告)
ガラスの破片 - 隊長になってた(*´>д<) (2017年11月13日 21時) (レス) id: f43e2c4374 (このIDを非表示/違反報告)
ガラスの破片 - 百合さんに凄く同意です！！主さん、冬になってきたし、隊長にも気を付けてください(^^)楽しみ(*n´ω`n*) (2017年11月13日 21時) (レス) id: f43e2c4374 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：リルム | 作成日時：2016年5月24日 16時
