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虚「落ち着いて下さい

そんな、、、」


A「、、、怖いんだ

失うのが、、、


このお腹の中の餓鬼も

私の餓鬼として産まれたらろくな事がないだろう」


虚「、、、」


何も言えなかった。

一理あった。


何より前科がある。

私はともかく

彼女にそれを乗り越えて行ける確率は無いに等しい。


A「だから、、、後生だ

堕ろさせてくれ」


虚「少し、、、時間を下さい」


ーーー


可哀想。

申し訳ない。

早く堕ろさせてくれ。


その3つが私の頭の中を交差した。


せっかくやどった命を無駄にする。

しかし生まれてきては結局死ぬ。


都合の悪い世界に

都合悪く産まれてくる必要は無い。


、、、ああ


一体神は何を望んでいるのだろうか。


私ばかりこんな目に、

私ばかり、、、、、


その黒い感情が心を占拠して

ぐちゃぐちゃになって


何だか、死にたくなった。


ーーー


Aはボーッとしている事が多くなった。


ただ天井や壁を見つめては

つわりで嘔吐を繰り返す。


、、、心を病んでしまったのでは。


そうなれば例え無事に子供を産めたとして

Aが殺してしまうかもしれない。


そしてその事実に向き合うのはA自身。


悪い循環ばかりしてゆく。


A「、、、」


虚「、、、A、

散歩しに行きますか?」


A「いい」


虚「、、、そうですか」


さて、

どうしたものでしょうか、、、。


ーーー

私は悩んでいる。

産むか、堕ろすか、、、、


堕ろしたいと虚には伝えたが

やはり我が子を手にかけるのは、、、


A「ぅ、、、」


気持ち悪さが込上げる。

こんなつわりごときに構っている暇はない。


早く判断をしなければ

せっかく、、、


せっかく茜を不能にしたんだ。

自暴自棄になる前に、、、


虚「A

少し、話をしましょうか」


、、、そうだな。

それでいい。


怖がりな私を

どうにかしてくれ。


ーーー


A「、、、」


Aは黙ったまま、こちらを見つめる。


虚「A、私は、、、


堕ろして欲しく、ありません。

大切な子供です。

きっとずっと幸せにして行けます」


A「、、、そうか

是非【お前が】そうしてやって欲しい」


微笑を浮かべて

ゆっくりと湯のみに手を伸ばすA。

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作者名:ありやけさん | 作成日時:2021年1月20日 23時

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