らくだい魔女と両思いのち片思い〜奇跡が起こる瞬間に〜

番外編最終話 ページ50

セシルside


ずっと小さい頃から、チトセ様は姫様のことを守り続けて下さっています。



小さい頃は健気に、『ぼくは大きくなったらフウカちゃんを守れるくらい強くなりたい！』と。



今ではそんなことを言うことは無くなりましたが、それでもなんだかんだ言って、姫様の危険な時はいつでも駆けつけ、傍にいてくださっています。



私は姫様の騎士は誰かと問われれば必ず『チトセ様です』と答えるでしょう。



姫様自身も、いつも喧嘩ばかりしていらっしゃいますが、チトセ様への信頼は確かなものだと存じます。



姫様が危ないとき、苦しいとき、必ず助け出すチトセ様か。



そもそも姫様が危険は目に遭わないよう導くことのできるカイトさんか。



こう比べると安全なのはカイトさんなんですが、どうにも……。



と、ここまで考えて、自分の飲んでいたホットミルクを飲みきったことに気がつきました。



まあ、私の考察は一旦ここまでにしておきましょう。



あとは、本人たちの気持ち次第で御座います。



私は姫様の教育係。自分の責務を全うし、姫様の幸せに尽力し続ける所存です。



ああ、勿論姫様を危険な目に遭わせるような輩は私が決して許しはしません！



チトセ様もカイトさんも関係なく、私がしっかり駆除させて頂きますよ？



さて、明日も早いですし、今日はもう寝ましょうか。



私は開いていたアルバムを静かに閉じると、カップを片付けるために席を立った。



それでは、また。おやすみなさいませ＿＿。

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