らくだい魔女と両思いのち片思い〜奇跡が起こる瞬間に〜

ガートの再来 ページ15

フウカside


チトセに引っ張られるようにして立ち上がる。震える体をなんとか押さえつけてガートを睨み付けた。


ガート「ふふっ、ははははっ！！……良いですねぇその表情。えぇ、全くもって私の好みだ。」


あたしたちの方を見ていきなりお腹を抱えて笑い出すガートに、あたしとチトセの考えてることかぴったり重なったと思う。



フウカ&チトセ((コイツ……狂ってる！))


ガート「ははは、あー、素晴らしい。……ねぇプリンセス？今ならまだ間に合いますよ？……まだ、貴女にとって大切な方々が消える瞬間を見なくて済む。貴女は、ですがね。」


フウカ「……っどういう意味！？」


チトセ「おい、フウカ！こんなやつの話なんて聞かなくていい！」


チトセがあたしの手を引っ張って止めるけど、……物凄く、嫌な予感が、する。


背筋が凍るような、ほんとに、嫌な予感。それでもキッと睨み付けて警戒体勢をとると、ガートかさらに意地悪く笑った。


ガート「緑のプリンセスを人質に取りました。……姫君、もし貴女が今すぐこちらに来るのなら緑のプリンセスは無事に開放して差し上げましょう。ですが、貴女がそれでも来ないというのならば……。」



ガートが宙に何やら円を描く。すると画像みたいな物が浮かび上がって、どこかの部屋が映し出された。


そこには、縄を噛ませれて必死に目だけでなにかを訴えてくるカリンの姿。


隣でチトセがはっと息を飲むのが分かった。あたしは血の気が引いて、今多分酷い顔色してると思う。


フウカ「も、もし、あたしが行かなかったら……？」


ガート「残念ですが、緑の姫君のお命は保障できかねます。」


チトセ「っ……！？なんだよ、それ……！」


あたし、が。


ガートのところに行かないと、カリンが、死ぬ？


あたしが、ガートのところに行けば、カリンは助かる？


それなら。


フウカ「いkチトセ「行かせるわけねーだろっ！！」



チトセの、怒りが爆発したような怒声が響いた。

戦闘開始の一声→←恐怖 『短いです』

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す