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イントロが流れ、会場の視線がステージへと向く。



さぁAと歌うのはどこのどいつだ?






ステージの奥から歌いながら出てきたのは、






「「「篤志さん?!」」」







小声で驚愕する俺達。


哲也さんたちも驚いてるってことは、本当に誰にも言わなかったのか…。




篤志さんはジャスミンのような青いドレスを着たAの片手を握り、エスコートしながらセンターへと来た。




篤志さんが抜群の声でアラジンのパートを歌い終わり、

サビに突入するとAのソプラノに会場が少しどよめく。




会場一体を飲み込むような歌声。




さっきは俺たちと一緒に男らしく踊っていたのに、今は本物のプリンセスのようだ。






LDHを代表する2人の声が幸せな音楽と共に会場に響く。


篤志さんの甘い声とAの透き通る声が美しいデュエットとなって共演者達を圧倒させた。



スタッフまでもが歌声に酔いしれてポーっとしている。






最後に向かい合って歌う2人は、本当の恋人同士みたいで、俺は思わず視線を外した。





剛典「(そんな、幸せそうに歌わないで…)」







俺はステージが終わるまで、膝に置いた手を握りしめていた。





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作者名:さくら | 作成日時:2018年5月3日 17時

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