ポートマフィアの悪魔が天使に懐かれました。【文豪ストレイドッグス】【合作】☆天使ver.

友達探し２５日目 ページ27

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「………………来たか」




特徴的な帽子と小柄な体躯を見つけて、思わず口角を上げる。
う〜ん。必死な表情で走る彼も、屹度今は僕と同じ気持ちなんじゃないかな。


____彼(あ)の子は絶対死なせないって気持ちが。


そう、こんなのは使命感でもなんでもない。此れは僕の一方的な
……我儘なんだ。



「……一階が突破されたァ？彼奴と首領を死守しろ！俺も直ぐ行く！！」


「…………それは困るなぁ、素敵帽子君」



そう云いながらひょこりと姿を表すと、彼は如何にも「驚きました」というような顔で此方を見て来た。


「僕の推理だと、君が混じると勝率が下がる。て事で、僕が足止め役だ」

「……オイオイ……正気か？慥かにアンタは探偵社の主軸だが、戦闘能力は無ぇ筈だぞ」

「でも君」


にこりと笑って、何時も通りの煽り文句をぶつける。


「……前太宰に負けたんでしょ？」


そして、相対している相手の足元からは「ボゴッッ」という地面の割れる音が聞こえる。

先程よりもぶわりと広がる殺意を感じたけど、僕は何故だか一切動揺しなかった。


…………だって、あの二人を失うかもしれないと知った時の足元の床が崩れ去るような感覚に比べれば……今の彼なんて幼児が地団駄を踏んでいるようにすら見えるんだもの。



「重力に潰されてみるか？」


怒りに燃える彼に、僕は余裕の表情で返す。

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