きらい。 ページ4
「え、エリカ、なんだってグリフィンドールになんか入ったんだ」
ドラコったら狼狽えて、あたしにそう言うの。ドラコになんて関係ないのに。ふいとそっぽを抜いて、あたしその場を立ち去ろうとしたのね、だけどそれはグレゴリーとかビンセントに阻まれちゃうの。意味わかんない。
「関係ないわ」
「あるさ、君は僕の妹じゃないか」
「あら、たったの数秒差で、妹だなんてちゃんちゃらおかしい。あたし、ドラコを兄さんだなんて思ったことないわ」
「そんなこと、今はどうだっていいだろ」
「大事よ。ドラコはいつだってそうやって、あたしに兄さんぶるの。そういうところ、あたし嫌いよ」
「エリカ！僕は大事な話をしているんだ！」
「あらあたし、今の会話に大事なことなんてあったように思えないけど」
そう言ったら、あたし小さい方のグレゴリーを押しのけて、その場を去ったの。ドラコったらムカつくわ。
「エリカ！」
ドラコの声を無視して、あたし、ハーマイオニーのところに行くの。ドラコなんかよりずっと、あたしのことわかってくれるの。あたし、あの子のこと大好きよ。
「ハーマイオニー、次の授業は何かしら？」
「防衛術よ。それにしても、あなたと会った時にはあなたがマルフォイ家の子だって知らなかったわ」
「マルフォイ家の子じゃ、いやかしら？」
「まさか！私、エリカのこと大好きだもの」
あたしも、優しいあなたが大好きよ。
なんだかきはずかしくて、その言葉は心の底にしまっておくの。
あたしやっぱり、この寮を選んでよかったわ！
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作者名：あんころころもち | 作者ホームページ：
作成日時：2021年12月6日 20時
