▼130 ページ30
貴「…………せっかく清兄達に教えてもらったのに」
今からでは間に合わないと分かった私は悲しくなって顔を俯かせた
この一週間、清兄達が色々と勉強を教えてくれて解けるようになった問題もいっぱいあった。今日だって頑張れって応援の言葉で送ってくれた
清兄は自分が教えた人が高得点を取って喜ぶ姿を見ると本当に嬉しそうに笑う
だから自主練と勉強で忙しい清兄に成果を見せようと思って頑張ろうと決めていたのに……
灰「チッ、しょうがねぇな」
バツが悪そうに灰色の髪を手で掻いた灰崎くん段々と目に涙まで溜まってきて清兄達に対する罪悪感でいっぱいの私を軽々と姫様抱っこしました
貴「は、灰崎くん?」
灰「俺が教室まで連れてってやる。俺なら間に合うだろ」
貴「で、ですが、そうすると灰崎くんがテストを受けなければいけなくなります!」
カーテン越しだったから表情は分からなかったけど、さっきの声は何かあってテストもしくは教師を嫌っているような感じだった
そんな灰崎くんに私のせいでテストを受けさせるなんて……
まぁ、本来ならテストは受けるものなんで私がここで止めるのもおかしな話なんですけど
灰「フッ、そんなこと言うやつ初めてだぜ。心配すんなよ、ただテストは面倒だからサボりたかっただけだし」
貴「私の心配を返してください」
灰「何があると思って心配してくれたのかよ?」
ニヤニヤと笑う灰崎くんが鬱陶しくて顔を背けると同時に灰崎くんが軽く何度かジャンプをした
灰「うしっ、行くぜ?」
貴「えっ、ちょっ……」
私の戸惑いをよそに灰崎くんは悪戯っ子のような笑みを浮かべて楽しそうに保健室を飛び出す
流石バスケ部一軍なだけあって走るスピードが異常だ。人ってこんなに速く走れるものなんですね(遠い目
あまりの速さに落ちてしまわないか怖くて思わず灰崎くんにしがみつく
すると灰崎くんはこの行動をテストに間に合うか不安だと勘違いしたらしく
灰「大丈夫だって。絶対に間に合わせてやるから」
とてもカッコイイことを言ってくれました。漫画ならヒロインがときめいて恋に落ちるような台詞です
残念ながら私にはトキメキはなかったですけど代わりに嬉しが込み上げてきました
そうこうしているうちに到着したのか灰崎くんが教室の土を乱暴に開け
灰「おっしゃ、間に合ったぞ!」
たった二分で予告通り教室に連れて来てくれました
続く (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←▽129
503人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「黒子のバスケ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
苺 - 大ちゅきです!頑張ってください!更新待ってまふ(はぁと (2020年6月26日 16時) (レス) id: 13b0dc150f (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - とても面白いです!更新頑張ってください! (2020年5月24日 19時) (レス) id: 17d09f1ed9 (このIDを非表示/違反報告)
もちネコ(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» コメントありがとうございます。私も灰崎君は結構好きなので、いつか挑戦してみたいですね (2019年5月30日 19時) (レス) id: 73f5ade46e (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 祥吾様の小説も書いて欲しいです (2019年2月16日 18時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
もちネコ(プロフ) - ボケ犬さん» コメント有難うございます。莱愛が意外と人気でびっくりしています (2019年1月14日 22時) (レス) id: 73f5ade46e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:もちネコ | 作者ホームページ:
作成日時:2016年5月1日 0時