【D.gray-man】牆壁だらけの (ページ24)

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2章鎖1 ページ24

｢…怖い、ですか？｣

｢うん…少しね｣

私は微かに灯るランタンの灯りを見つめながら、ふぅ…とため息をついた。

日は落ち、辺りは薄暗い闇に包まれる。
星の光が木々の隙間から微かに漏れるが、そんなことに浸る余裕はなく、夜が来てからというものの、ずっとそわそわしている。

｢そんな心配しなくたって大丈夫さ。｣

そう言って、ラビは私の隣に腰をかける。

…もう少しで私は純里になる……

いつも、私が眠るとそうなってしまうらしい。
気づいたら、いつも血だらけだ。

このふたりも、今までと同じように、血だらけになって死んでしまっていたら…

想像するだけでゾッとする。

そんなこともあって、私はいつも以上に眠れないでいた。

｢そうだ、ラビ！｣

何か思いついたのか、アレンがラビに話しかける。
ラビは、それを聞いて｢そうだな｣っと言って立ち上がった。

｢Aさん、僕達はAさんが眠るまで、ここから少し離れた見えない場所に行きますから。その方が、ゆっくり出来ると思います。
そして、Aさんが純里さんになったら、僕達はまた出てきますので…いいですか？｣

｢あ、はい…ありがとうございます｣

｢それじゃあ、ぐっすり休んでください！｣

｢おやすみさ～｣

い、行ってしまった…

そりゃあ、1人の方が寝やすいですけれども、心配事は何も変わらないわけで…

はぁ…

随分と長い1日だった。

今は何時だろうか。
もしかしたら、０時を過ぎているのかもしれない。
まさか、こんな日が来るなんて…
私を助けに来てくれる人達が来てくれるなんて…
お母さんが生きてるなんて…

今日は驚かされることばかりだ。

そんなことを考えていると、体もリラックスしてきたのか、いい具合に眠気が襲ってきた。

あぁ、このまま意識を手放せば、私は純里になる。

純里…絶対にあの人たちは傷つけないで…
お願いだから…

そう言って、私は暗い海の底へと意識を手放した。