1章 モノクローム14 ページ14
｢それで、今日はどうするさ？アレン｣
｢…んんぅ…ほぉりふぁふぇふぅ、ふぃほぉふぅほぉ…｣
｢飲み込んでから話せな｣←
朝を迎えた僕らは、食堂に集まって朝食を食べていた。
｢朝から、そんなに食べてくれて嬉しいわ。
おかわりあるからもっと食べてね｣
｢はい!!｣
｢…いつ見ても、アレンの食いっぷりはすごいさー…｣
ラビが引き気味にこちらを見る。
いや、こんなのまだまだですが←
｢本当、私も作ったかいがあったわぁ｣
と、宿のお母さんが言う。
｢とても美味しいです、ありがとうございます｣
と言うと、目を線で書いたように細くした。
｢最近は、ここに泊まってくれる人も少なくてね。
ほら、ここには私ひとりだし、森も近いじゃない？
だから最近は人気もさっぱりでね。
一人暮らしだし、経済的には問題ないんだけどね…
だから、久々に私も張り切っちゃった！｣
えっへん！
と言うように胸を反る。
下手に飾ろうとしない、おおらかな性格をしている。
｢やっぱり、『真夜中の道化師』のせいですか？｣
僕は今まで懸命に動かしていたフォークとナイフを置き、尋ねた。
一瞬だが、お母さんの表情が変わる。
｢あら、その噂ご存知なの？｣
｢はい、前にこの街に来た時に聞いたものですから｣
｢へぇ、そうなの。
最近その噂を聞くなんて珍しいわね｣
やはり、宿のお母さんも声のトーンがワントーン低くなる。
｢やっぱり、あまり皆さん、話したがらない噂なのですか？｣
｢そりゃあ、そうに決まってるじゃない！
つい一昨日だって、時計屋さんのお隣のスティーブ叔父さんが…｣
そこまで言って、お母さんは｢しまった！｣と言うように口を閉ざした。
｢ご、ごめんなさいね。
食事中にこんな話するものでないわね｣
｢それって、『真夜中の道化師』に襲われたって言うことですか？｣
その問に対し何も言いはしなかったが、こちらを向いて悲しそうな目をしているその表情は、肯定の意味を表すのに充分だった。
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この作品に、ついに☆が付きました!!
本当に嬉しいです^^*
今まで以上にたくさんの方々にこのお話が届いてくれることにとても感動します。
相変わらずのゆっくり更新ですが、生暖かい目で見守ってください。
これからもよろしくお願いします。
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アレン・リンク - アレンがエレンになってましたよ (2018年8月14日 10時) (
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作者名：樹乃 | 作成日時：2016年8月16日 18時
