【ポケモンsv】主人公の最推しっぽい

▶まもる ページ13

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「と、言いますか…さらわれる、とは？」



『あ、いやえっと、』



「その子、誘拐されかけとったで。」




一瞬、脳が考えるのを放棄した。言われてみれば、だ。

先輩が襟をちゃんと閉じてるのはかなり珍しい。いつも鎖骨の提供ありがとうございます、愛してます。

…ネクタイの結び方、先輩のじゃないのはよくわかる。先輩ちょっと下手っぴだからね、かわいいよねほんとすきちゅ愛してる。



これ、結んだのたぶんチリちゃんだ。



と、なると、先輩はたぶん誘拐されかけた上にプラスしてネクタイを解かれている、と。




「えっ、…」




まっては？？？？？？いやシンプルに、はっ？？？？？？？


最悪な予想をしてしまう。いや、ありえないだろ、ここはみぃんな平和なポケモンの世界よ？？




『助けてもらったから大丈夫だよ』




A先輩が、私の手を取って笑う。難しい顔してるぞ、アオイちゃん、なんて。うわすき、顔がいい。




「いやはい、まあとりあえずどんな人かだけ教えて貰っていいですか？あとでぶっ殺しとくんで。」





先輩に触れた、それだけで万死に値するのだ。どこまで逃げようが殺す、確実に殺す。今心に誓った。




「Aちゃんええ番犬おるやん、連れとかなもったいないで」



『わたしのなまえ、なんで』



「そこの番犬ちゃんがかなーり大きい声で吠えとったで」




番犬って私のことかいな。仕草色っぽすぎるんだよ顔面600族め。ちくちょう顔が良すぎるぜ。




「それとな、」



チリちゃんはゆっくりA先輩まで近付くと、いわゆるしーってポーズをする。うわ死人出たなこれ。ちなみに私ね。




「お兄さん、ちゃうんよ、残念ながら。」



『っぇ、』



「チリちゃん、や。

よろしゅうな、Aちゃん」




最後に挑発的に笑うチリちゃん。やっぱりお前ら公式なんだろ！？！なあ！！？！ほなまたな、なんてふらふら長い足でどっか行っちゃったチリちゃん。





推しと最推しの絡み尊ぉ……。




『結局、お兄さんなのかお姉さんなのかは教えてくれなかったな、』




お姉さんですっぅっ！！！！確かにチリちゃんとしか言わなかったもんなあ！？ずるいぜチリちゃん顔が良すぎて。




『チリちゃん、』




はい公式ね理解理解。オタクに供給をどうもありがとう、墓立ててきます。




『心配かけちゃったよね、ごめんねアオイちゃん。ジムテスト、ちゃんと応援しに行くね』




前言撤回、最推しは私のです。

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