Prolog ページ1
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「Aさあん、少し手伝ってもらえませんかあ?」
『はーい』
ヤヤコマも鳴くのをとめてお昼寝しちゃうような、ぽかぽかで暖かい日。ジニア先生に呼ばれるまま本を閉じ、始業前に駆け出した。
『ジニア先生、わたしのこと便利屋か何かと思ってます?』
「えー!そんなことないですよお!でもいつもお手伝い助かります〜。」
嫌な顔一つせず手伝ってくれるのはAさんくらいなんですよ〜とジニア先生は笑う。
何でも、今日はアカデミーに転入生がやって来るらしく、その準備に忙しいらしい。
「これで全部です、Aさんお手伝いありがとうございましたあ」
『どういたしましてです、』
ぺこっと頭を下げて教室に戻る。もう授業始まっちゃうよ。
「やっっっと最推しに会える…っ!!」
私はアオイ。ゲーフリ提供のゲーム、ポケットモンスターSVの主人公だ。そんな私には誰にも言えん秘密が1つだけある。
前世の記憶があることだ。ばちばちの女子高生をやっていた私は、ポケモンSVは冗談抜きで1500時間以上プレイした猛者だ。DLCも秒で遊び切った。そんなある日階段を転げ落ちて無事死亡し、気付いたらこの世界というわけだ。
わりと省略したが、これだけは語らなくてはならない。
わたしのポケモンSVの最推しはアカデミーの図書室在住「A先輩」である。
ぜっったいにふわっふわな茶髪に、スカーレットの民か?と疑うほど綺麗な赤い瞳。ビジュアル大優勝、顔面600族に入る日も遠くない、ゲーフリの生み出した天使である。
ポケモンのレベル上げにつまずいているトレーナーに初対面でふしぎなあめを20個配る天使。その後もたべのこしやらけいけんあめやら、とにかくプレイヤーにクソ優しい先輩なのだ。
プレイ前は旧Tw○terやらで「ゲーフリの生み出した天使」やら「しぬほどかわいい先輩がいる」やらさわがれていて、まあ別にそこまでやないやろ、と気を抜いていた。
そうしたらかんっっっぺきに堕とされた。好きすぎる。
そんな最推しへの愛が通じたのか、私はSV主人公として今世へ君臨した訳だ。
今日は待ちに待って待ちすぎた、アカデミーへ入学の日だ。つまり?
「A先輩に会えるッツ」
嬉しすぎて気絶しそうだ。生でA先輩が拝めるなら、もうそれだけで今世は満足してしまいそうな気がする。
「前世の倍は推し活するぞーっ!!!」
最推しの為ならパルデアチャンピオンにだってなれるのだよオタクは。
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名無し36151号(プロフ) - 参考大丈夫ですか? (3月8日 4時) (レス) @page19 id: c4f6a30431 (このIDを非表示/違反報告)
ほずき。(プロフ) - 先輩ちゃんのパートナーキルリアなのめちゃくちゃ好きです……!!!!いつものふわっふわな可愛い先輩ちゃんとイケメンなかっこいい先輩ちゃんの良さについてアオイちゃんと語りつくしたい………😭💕 (1月14日 22時) (レス) @page17 id: af534a13ee (このIDを非表示/違反報告)
アスナ(復活)(プロフ) - やばいアオイちゃんに共感しかないっ先輩めっちゃかわええし...ほんとこんな作品出会えてよかったです! (1月9日 17時) (レス) @page13 id: f7bc5b9bc1 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - が、画像っっ!!アオちゃんも先輩も可愛すぎませんか?!?!無理のない更新頑張ってください...大好きです...😌😌 (1月8日 23時) (レス) @page13 id: 1ddf176c35 (このIDを非表示/違反報告)
ドラゴン(プロフ) - すごく面白いです!無理せず更新頑張ってください! (1月8日 15時) (レス) @page12 id: fcb6cf8156 (このIDを非表示/違反報告)
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