ページ ページ12
・
「えっなんでコリンクがこんなところに!?」
「なんかAが見つけたみたいで……初めての相棒にしちゃったみたい!」
そうなんだ!とネモさんは驚き、コリンクを撫で回す。やっぱり撫でたくなるよな、わかるわかる。
「どれどれ……アオイが捕まえたポケモンの数は…」
ネモさんがアオイに近づいた途端、グギャォォォ!!とすごい声がした。正直めっっちゃビビった。こわ。
「なに!?今の……?」
「めっっちゃびっくりしたあ……!」
『ポケモンのこえ……?』
謎の声はあたりにこだましていく。SVのパッケージに写ってたあのでかいやつかな。モトトカゲみたいな……。
「知らない鳴き声!強いポケモンいたりして!アオイ!A!声のでどころを探してみよっ!このへん危ない洞くつもあるからそこには行かないように!」
「えっええ!?ネモちゃん!!」
ネモさんはどこかなあ、と駆け出してしまった。アオイちゃんも戸惑いつつ歩き出す。まあついて行くか……。
歩いて回っていると、柵の1部が壊れている部分があった。この下かな、とアオイちゃんが言うので、柵を超えてみる。
案の定と言うべきか、崖下にはやはりパッケージにいたモトトカゲみたいな赤いポケモンがいた。デルビルをいかくで追い払い、赤いポケモンは力無く倒れた。
大丈夫かあれ。もっとよくみたい思いが先走り、ちょっとずつ崖の端に近寄った。瞬間、がらり、と足元が崩れた音。
え?と声が出るより先に身体は宙に放り出されていた。
マンホールに落ちた時みたいな浮遊感。あれ。生命の危機を感じる。まずい。
まずい、まずいぞ。
「A!!!!」
いつもみたいなちゃん付けじゃなく、本気で感情の籠ったアオイちゃんの声。自分も落ちることすら構わずに、わたしに両手を伸ばして崖を飛び出す。
わたしをしっかり抱きとめて、全身で庇うように抱き締める。崖下に落ちる直前、アオイちゃんの持っていたロトムに片手を伸ばし、何とか着地した。
「A!Aちゃん大丈夫!?」
幼女のメンタルは限界だ、やばいしぬかとおもった。はらはらした気持ちは落ち着かず、アオイちゃんにひたすら抱きついた。
アオイちゃんもごめんごめん怖かったね、と優しくあやす。おい惚れるぞ。
アオイちゃんに手を引かれながら、わたしたちは謎のポケモンに近付いた。
132人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ううぴょり - アオイちゃんの説明文にサンドウィッチの上パンについて書かれていて声出して笑いました…(時間を考えろ)陰ながら応援させていただきます! (12月30日 2時) (レス) @page1 id: 9084d4f4e7 (このIDを非表示/違反報告)
鍵ポスト - 文才の高さが伺える文の作りが凄く好きです…。やっぱり幼女はかわいいですね……。更新頑張ってください…!応援してます…! (12月29日 0時) (レス) id: 99494c38e5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:らて | 作成日時:2023年12月27日 17時