罪を侵して人を愛せず【鋼錬】 (ページ27)

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突然の訪問ページ27

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｢｢キング・ブラッドレイ大総統！？｣｣

ブラッドレイ｢ああ、静かに。そのままでよろしい。｣

アレックス様とヒューズ中佐が叫ぶ中、私とエドは空いた口が塞がらない状態だった。

後ろで手を組んだままこちらに歩み寄るブラッドレイ大総統に、ヒューズ中佐は問いかける

ヒューズ｢大総統閣下…、なぜこのような所に…？｣

ブラッドレイ｢なぜって、お見舞い。

メロンは嫌いかね？｣

エド｢あ、ども。…じゃなくて！！｣

お見舞いと言いながらメロンをエドに持たせるも、そんな用事では無いはずだ。

ブラッドレイ｢軍上層部を色々と調べているようだな、アームストロング少佐。｣

アレックス｢は！？いや、その…何故それを…｣

それまでは優しいおじさんのような表情だったが、すでに険しい顔をされている。

ブラッドレイ｢私の情報網を甘く見るな。

そして、エドワード・エルリック君。

……賢者の石だね？｣

エド｢！？｣

秘密裏に動いていたはずなのに、なせそれを大総統閣下が知っているのか。

それはつまり、軍が関係しているからなのか…

ブラッドレイ｢どこまで知った？場合によっては…｣

場合によっては…？

どうなるというのか、大総統からの次の言葉に息を飲むその場の人間をよそに、彼は笑いだし

ブラッドレイ｢冗談だ！そう構えずとも良い！｣

エド｢…は？｣

大総統閣下が仰るには、軍上層部で不穏な動きがあることは閣下もお気づきで、その大きさも目的も、どこまで敵の手が入り込んでいるのかもわからないというのが現状だというのだ。

ヒューズ｢つまり、探りを入れるのはかなり危険である…と？｣

ブラッドレイ｢うむ。

ヒューズ中佐、アームストロング少佐、エルリック兄弟。

君たちの身の安全のために命令する。

これ以上、この件に首を突っ込むことも、これを口外することも許さん！

軍内部、全て敵と思い行動せよ！｣

流石は大総統ともあろうお方だ。その言葉には威厳がこもっている。

ブラッドレイ｢時が来たら、君たちには存分に働いてもらうので、覚悟しておくように。｣

｢｢はっ！｣｣

ビシッと敬礼をするヒューズ中佐とアレックス様。

この人たちのおかげで、私たちは平和に暮らせているのだ。

そう、思った。

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