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決断者5 ページ6

たった今気づいたように呟いたA。

その言葉は俺にとってかなりショックな事実だが、ふとAと目が合った時、そんな感情は一気に無くなった。Aがあまりにも儚くて綺麗な表情をしていたから。

.
降谷「そうなのか…」


あの時の電話での会話。

━━━━━━━━

赤井「あと、Aの事だが…」

降谷「ッ、」

赤井「彼女が時折見せる悲しい表情…それは君のせいじゃないのか??君がAの重荷を背負わせてるんじゃないのか?」

降谷「!それは…」

赤井「だったら、これ以上Aに関わるのはよしてくれ。」


━━━━━━━━


電話で赤井はキッパリそう言った。
あの時の電話から赤井もAに好意を持っているのはすぐに分かった。
それが、恋愛の意味なのかは分からないが。
だが、口調的に赤井はAの事を少なくとも大事な人と思っているはず...

.


降谷「そうか。きっと赤井も、、、」

『ううん』



Aは俺の言葉を首を振って遮った。
え?違うのか?

俺が驚いた顔でAを見ると、Aはスっと目を細めた。

.

.


『秀一には、想い人がいるから。
一生想い続けている人がいるから…』



赤井の一生想い続けている相手?
確か、組織の一員の恋人として潜入捜査に入ったというデータがあった。
それがバレて、その恋人は、、、


.


『死んだ人には勝てないよ』


.

そう言ってAは悲しそうに笑った。





・・・

.
安室「780円になります」

『はーい』


あれから俺たちはポアロへとやってきた。
俺一人のシフト、Aが最後の客だった。
俺もA相手だったし、コーヒーを飲みながらAの仕事姿を見ていたり、メールの確認をしていた日だった。

.
『ねぇ安室さん、最近の調子は?』

安室「体調?、、大丈夫ですよ?」


突然の質問に疑問を持ちながら「大丈夫」と答えた。いきなりなんだ??

『分かってないなぁ、体調もそうだけど、、
ここだよここ。自己管理はしっかりしなよ。』

そう言って、胸のあたりを指すA。
そこは心臓、いや、心か、、、?


安室「、、?どういうことですか??」

『貴方は安室透じゃない、そしてバーボンでも無い。貴方の名前は降谷零だ。切り離しすぎると、いざ全てが終わった時に本当の自分に戻れなくなるよ』


まるで忠告のようにそう言うAに俺は何も言えなかった。



.
『ちゃんとれいにぃを返してね、安室さん』


そう意地悪く笑ったAは店を出ていった。

.

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設定タグ:名探偵コナン , 赤井秀一 , 降谷零   
作品ジャンル:アニメ
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よる - イッキ見しましたー!2日かかった…(読むのが遅いだけ)面白かったです!更新待ってまーす!笑 (2020年3月14日 15時) (レス) id: c5f0e73031 (このIDを非表示/違反報告)
あやね - 更新まだですか?待ってます!! (2020年2月13日 0時) (レス) id: 4ec1a4318b (このIDを非表示/違反報告)
さち - すごくおもしろいです。続きが楽しみです。よろしくお願いします。 (2020年1月21日 23時) (レス) id: bae193555e (このIDを非表示/違反報告)
あやね - 更新まだですか.....? (2020年1月12日 23時) (レス) id: 4ec1a4318b (このIDを非表示/違反報告)
- めちゃくちゃ面白かったです!個人的にルパン達との絡みを増やしもらったら嬉しいな、と。これからも頑張ってください! (2019年12月22日 20時) (レス) id: 0dd927e5ca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:235711 | 作成日時:2019年10月13日 21時

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